この曲を聴け! 

今週のアルバム10選
失恋船長 (2020-08-21 14:43:51)
『熱狂のLIVE‼映像』

①DIO - 『SUPER ROCK '85 IN JAPAN』
1984年に行われた日本初と言われる大掛かりなロックフェス、その成功に気を良くした関係者が、翌年、DIO、ROUGH CUTT、MAMAS BOYS、EARTHSHAKER、そこにFOREIGNERにSTINGまで呼んでのフェスを開催。正直、何故STINGという思いは拭えないが(当の本人も困惑したろう)、それはこのライブを商品化したVHSで確認できるのだが、STINGの曲は権利問題もあるのだろうか?たったの一曲だけ収録、EARTHSHAKERに関してはカット、他のバンドは3曲ROUGH CUTTだけ4曲だ収録でした。会場はお台場、物凄い悪天候のなか野外で行われたロックフェスは、足元が泥でぬかるみ最悪のコンディションだったらしく、来場者の不満もたまる一方だが、もっと悪かったのがライブの進行。真ん中に登場したDIOの出番が深夜2時とかで、各バンドの出演までの小一時間は待たせる状態、そして足元は泥でぬかるみ体温は奪われる、トラウマ級のロックフェスとなったらしい。正式なDVD化は行われておらず、我が家にあるのはレンタル型落ちの中古VHS、単体で商品化されたのはDIOとFOREIGNEだけだった記憶があるのだが、真偽のほどは判りません。
今作におけるDIOのパフォーマンス力、そしてヴィヴィアンのキレたパフォーマンス、ライブかくあるべきな生々しい臨場感あふれるサウンドメイク、妙な手直しなど感じさせないリアルさがパッケージされた今作の価値は非常に高く、世界中のマニアがオフィシャルな形での製品化を待ち望んでいる貴重な一品。
Hungry For Heavenの途中でヴィヴィアンの機材にトラブル発生、ギターの音が出なくなりギターソロがカットされるも、バンドは何事もなく乗り切ったシーンもライブならでは、DIO中心のカメラワークなど、ヌルいライブ映像なのかもしれない、全然キーボードが映らない、ドラムは背中ばっかとか、あれなんですけどね。深夜とは思えない熱量の高いパフォーマンスにひれ伏します。ヴィヴィアン・キャンベルの雄姿が拝めるのも必見なんだろうけど、やはり初期3枚のラインナップには確実にマジックが存在していたことを今作は雄弁に物語っています。
本当にDVD化して欲しいなぁ。コレクターズアイテムは買わない主義なのでね。あとなんでキーボード映っていないの?気になるなぁ。



②ANTHEM 『LAST ANTHEM』
アンセムの解散ライブをパッケージした商品。長らく廃盤状態だったが、正式にDVD化が決まった幻の一品。のちに、解散時の話を聴き、柴田直人は最後まで解散ライブに参加することを渋り、全然リハーサルに現れなかったという話を聴いて驚いた。製品化にも反対して、相当めんどくさいことになっていたらしい。本人は納得していないわな。そういう背景もあるのか、今作のライブは非常にテンポが粗いというのか、猛々しい感じがする、なんか怒気が孕んでいた印象が強い。演奏が非常に突っ込んでいて、柴田直人さんの怒りが籠っていたのかなぁなんて思ったりするのですが、通販で前もって入金したのに、どういうわけは商品の発売日が未定になった時は相当焦ったことを覚えている。
ある意味、個人的にはもっともいわくつきの商品となった思い出が強い一品。

③Pokolgép 『Az utolsó merénylet』
ハンガリアンメタルの重鎮。ポコルゲップが1995年にリリースした解散ライブの模様。一度GEP名義で活動する。その後数年後に復活するのだが、詳細は分かりませんが一旦区切りをつけた印象が強い。歴代メンバーも顔を覗かせ、ライブに花を添えていた印象が強いOSSIANのパクシ・エンドレが出てきたときは驚いたもの。彼らの代表曲が詰まった熱量の高いハイパフォーマンス、正統性の強いメタルをお求めの方なら大いに楽しめるんですけどね。
東欧的、陰りのあるメロディと癖の強い語感の響きがたまらんのです。


④DORO 『25 Years in Rock... and Still Going Strong』
ドイツを代表するメタルディーヴァ。彼女の軌跡を辿るような内容のライブ。ソロ以外にもWARLOCK時代も当然フォロー、さらにはJPにスコーピオンズのカヴァーまで収録と内容の濃い楽曲を存分の楽しめる。
この記念すべき夜を祝うように多くのアーティストが参戦、彼女に敬意を払う熱のこもったパフォーマンスのおかげで有意義なものへと見事に昇華している。単なるお祭りで終わらない夢の一夜、本当に豪華な顔ぶれが揃った。

⑤V.A 『Loud∞Out Fest 2016』
Anthem、Loudness、Outrage、Lost Societyの4バンドが一堂に会した夢の一夜をパッケージしたライブ映像。柴田さんには悪いけど、Loudnessが貫禄のステージを見せてくれた。当日の森川は粗すぎた。熱量の高いステージのOutrage、若さを味方つけられたかな?Lost Societyと四者四様気合の入ったパフォーマンスを披露、ガッツリのメタルが好きな人なら大いに楽しめるでしょうね。こういう一本筋の通ったフェスが日本主催でもできることを披露して欲しい。

連休中、移動時に楽しんだライブ映像。来年はライブが開催できる環境にあって欲しい。今年は無理でしょう。

→同意