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The Murderess Metal Road Show / LIZZY BORDEN
失恋船長 ★★★ (2020-11-15 19:31:52)
デビューして間もないバンドが早い段階でライブアルバムをリリースするとは驚きですよね。普通は3枚くらいアルバムを出してからと思うのですが、このバンドはステージを見て欲しいと言うレーベルの移行もあるのでしょうがとにかく大英断ですよね。
ステージ映えするバンドのライブは、非常に生々しい演奏をパッケージ。そのおかげで彼らのライブを追体験できる仕様。これは本当にありがたいですね。修正がきつい名前だけのライブ盤とは一線を画す仕上がりだけでも大満足です。

ライブならではのヴァージョン違いにカヴァーソングもありますが、全てが良い方向に転んでおり、何ら違和感なく楽しめます。ライブでもテンションの下がらない熱量の豊富な演奏、火花散るツインギターと、冴えわたるリジーのフロントマンとしての役割、これがデビューして2、3年の新人のやる事かと驚きます。
音源も良いけど、同時期にリリースされた映像も見て欲しいですね。このバンド、血生臭いイメージがついていますが、ここで聴けるサウンドは、実に正統性の高いピュアメタルを披露しています。

今となっては、あの人は今状態の為に、メディアも含め話題に上ることもないでしょうけど、日本人が見れば少々バカバカしいショーも含め、ショックロックここにありと共に、それと同じくらい真面目な音が埋め尽くしています。
これぞメタルと呼ぶに相応しい、ドラマと硬質な一体感のあるサウンドメイク、絶妙なノリの良さとキャッチネス、その秀でたバランス感覚は全てを兼ね備えています。

タイプの違うツインギターコンビも、互いを尊重し合い高め合う姿勢も美しい。改めて、リジー・ボーデンは優れたバンドだと言うことを確認できるでしょうね。
リアルなライブ盤と言うのはありそうでないですからね。今作最大の聴きどころは、そこにあります。

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