この曲を聴け! 

Salisbury / URIAH HEEP
失恋船長 ★★★ (2020-11-20 14:12:39)
ドラマーがナイジェル・オルセンからキース・ベイカーに変更。同じジャジーなタイプのロックドラマーだけに違和感はないがナイジェルの本気のドラミングが聴きたかった。
いきなり奇々怪々な歌声が飛び出す邦題『肉食鳥』がピッタリとハマるオープニングに驚く、この曲を聴き一気に黄金期にHEEPのイメージに近づくが、この曲のクレジットにケン・ヘンズレーの名前はない。しかし今作にはヘンズレーのクレジットが当然登場、②④⑤はケン・ヘンズレーのみの楽曲でし、他の2曲にも関与、彼のソングライティング力が要約、HEEPに反映されたという事なのだろうが、1stでもクレジットこそないが、ヘンズレーのアイデアは多分に採用されているはずなので、今作の出来栄えに驚きはない。
美しいコーラスワークが耳を惹く②、ヘヴィなブルースナンバー③のカッコよさたるや、今聴いても惚れ惚れするようなバイロンの歌い回しに、ヘヴィなオルガンとギターの絡み、ギターソロもカッコいい、その余韻に浸っている次に登場は、ケン・ヘンズレーの朴訥とした唄が映えるアコースティカルな一曲、何故、リードヴォーカルを差し置いて、自ら歌うのか理解できないが、いずれにしろケンは気持ちよさそうに唄っています。どう聴いてもバイロンが絡む後半がカッコいいのにね。次もケンが唄いテンションダウン、しかし超がつくドラマティック大作ナンバーの登場で、2曲続いたフラストレーションを一気に吹っ飛ばし大円団を迎えます。
ライブでは定番の④も個人的には箸休めソング、流れの中に、お楽しみでケンが唄うのはありだが、彼はインギー以上に自己主張の強い人間で活動を続ける中でバンドに不協和音を生み出す。しかし、その俺様のおかげで初期HEEPは個性を確立して成功を収めたのだから、仕方がないのですがね。
そんな俺様、ケン・ヘンズレーが顔を出し始めた2枚目、バンドが一体となり襲いかかる①と、大作⑥を聴くだけでも価値はあるでしょう。とくに⑥があるから次があるんだなぁと思えるほど、HEEP印全開である。

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