この曲を聴け!
Ironshore / ONI
kamiko! ★★★ (2020-12-30 00:12:42)
カナダ産プログレッシヴ・パワーメタル2016年作
丁寧に加工し尽された感のあるMetalBlade作品はオリジナリティを削いでいると感じることが多く、近年敬遠しがちだが、和メタルネタバンドは
買わないワケにはいかないのでゲット。が、鬼の像が海岸に座するジャケから、和を感じさせるメタルをイメージしてしまうワリに、サウンドに殆ど和要素は無い。
また、鬼というバンド名らしいパワーは感じるが、日本人の「鬼」に対するイメージとは対極にある、どちらかというと近代的でスタイリッシュなサウンドだ。
日本で有名なのかわからないが、海外サイトを見る限り結構微妙な評価なようだ。しかし楽曲の作り込みと相当高い演奏技術はもっと評価されていい、と思う。
安定感が心地よいリズム隊、超絶技巧をひけらかすベース、複雑怪奇なリズムを刻むギター&シンセ、ハイヴォルテージなヴォーカルが目がぐるしく展開する。
そんな音楽性だから結構疲れるかと思いきや、ジャスト感抜群のリズム隊のおかげで結構聴き易い。ただ、複雑な楽曲が耳に馴染むのに相当時間がかかる。
そういうサウンドだが、このバンドの大きな特徴はシンセが一般の鍵盤ではなく、シロフォンシンセを使用しているところだ。ただ、サウンドを聴いただけ
では、その凄まじさはわからない。動画を検索してみて欲しい。メタルでシロフォンシンセを使うバンドは初めて見るが、複数のマレット(打鍵する棒ね)を
駆使して演奏する姿は、視覚的なインパクト大だ。
ドリームシアターのようなギターとシンセの絡み合う感じがツボ、かつ、複雑に展開するスピード寄りパワーメタルがツボ、というリスナーはハマるんじゃないかな。
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