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Widow Recluse / REVERSED
kamiko! ★★★ (2021-01-27 23:47:35)
カナダ産デスメタル2018年作
コレは2018年にカセットテープでリリースされた作品で、翌年その音源がCD化された。メンバーを調べてもその活動経歴はさっぱりわからず
もしかしたら、新人バンドなのかも知れない。近年のブルデス路線はボクにはしんどいし、デスメタル自体オールドスタイル派なんですが
この作品は決してオールドスタイルではなく、ブルデスとも言えない。カナダ産でありながら、ハードコアルーツのニオイがするスウェディッシュデス的激しさと
フィンランドっぽい濃さが融合されたかのような、破天荒で邪悪度MAXな感じ、更にテープ音源のローファイ感が真性さを上乗せした感じが優秀な濃いデスメタルだ。
女性のカオをした蜘蛛や謎のイキモノが気持ち悪く描かれるジャケ、このデモテープ時代によくあるローセンス感とチープさがたまらなくイイ。
バンド名の由来はわからないが、まるでゲロをリバースしたかのように思ってしまうバンド名と、この気色悪いジャケのインパクトは大きい。
サウンドの方は、全く整然としていない爆裂ズトボコ感・バタバタ感のある手数の多いドラムと、ガムシャラに激しく掻き鳴らされるギターが魅力。
シンバルがビシバシ鳴る感じや、音が割れてそうで割れていないギリギリな感じ、ゴリ押しに突っ走って無茶苦茶に掻き毟るようなギターソロを奏でる感じなど
醜悪さと真性な魔性・背徳感を前面に出し、キレ気味のやり過ぎ感満載のグルーヴが全体を支配するサウンドだ。
ボクは近年の精密機械のように音数を詰め込んだブルデスに魅力を見出せないが、こういう独特なタイム感・グルーヴを持つサウンドにはとても惹きつけられる。
ENTOMBED「LEFT HAND PATH (1990年)」、BATHORY「REQUIEM (1994年)」あたりのスウェディッシュ風味を持つ、当時としては他国デス路線とは一線を画した
破天荒さを備えたデスメタルを聴いた時の感覚が、更に邪悪度を増して現代に蘇った、という感じで、かなりツボに入ってしまった。
決してオールドスタイルではないが、デスメタル黎明期頃にスウェディッシュデス路線にハマった人は是非聴いてみて欲しい。相当ツボにハマる筈だ。

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