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Give 'em Hell / WITCHFYNDE
失恋船長 ★★ (2021-02-19 17:37:29)
92年に待望の国内盤がリリースされた時の帯び叩きが凄かった。徹底的なサタニズムを追求する、みたいな煽りが大げさだったなぁと思いだします。
そういうイメージが先行するがあまり、NWOBHMムーブメントに乗ってデビューをしたバンドは、ジャケットもドンピシャにハマる仕様であった為に、聴く前から音楽性が決めつけられていた印象が強い。
歌詞など悪魔的なエッセンスも強めなのかも知れないが、英語がサッパリなワタクシには、音そのものでイメージを掴む傾向があるために、このバンドから幾度サタニズムなる音楽性をイメージしない。確かに⑥みたいな曲はあるが、アルバムを通して聴けば⑥は異質に感じる。
このバンドはもっと純度の高い伝統的な英国ロックの系譜に連なるバンドである、ダークな70年代スタイルとハードロックテイストはJP仕込みとも言えるし、サバス的な匂いは少ない。激しいシャウトもダイナミックなヘヴィグルーブも登場しない実にオーセンティックなサウンドです。
この1stはNWOBHM史に残る名盤としばし名前を上げられる機会も多いのだが、個人的には、多様性のあるNWOBHM群の一つとの印象も強く(3枚目から入り一番最後に聴いたアルバムになるのも影響しているかも)、メイデンはおろか、エンジェル・ウィッチやTOPの方が影響力は強いだろうし、SAMSONと同じくらい玄人向けの地味系バンドだと思っている。
なぜ、あの仰々しいサタニズムの追求なる帯びたたきに至ったのかは、音だけでは判断できないが、そういうイメージを持ってバンドの個性を出そうとしたのは間違いない。
ある意味、先行しすぎたイメージで最も損をしたバンドだと思っている。
→同意