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The Murderess Metal Road Show / LIZZY BORDEN
火薬バカ一代 ★★★ (2021-03-03 23:53:12)
‘85年2月、13日の金曜日にLAの「カントリークラブ」で行ったライブの模様が収められているLIZZY BORDEN初の実況録音盤。
まだ1st『LOVE YOU TO PIECES』1枚きりしか発表していない時点で、早くもレコード2枚組という大ボリュームのライブ盤リリースに踏み切る辺り、「LIZZY BORDENの神髄はライブ・パフォーマンスにあり!」との自信の程がビンビンに伝わってきます。当時の彼らはド派手なライティングの下、サンタクロースをバットでボコったり、バンド名の元ネタとなった殺人事件をなぞるかの如く、下着姿のモデルを斧で殺害後その生首(勿論マネキン)を掲げ持って歌ったりといった、KISSやALICE COOPERを更にスプラッターな方向にブーストさせたような過激な視覚効果を売りにしたライブを展開しており、映像抜きだとイマイチそのインパクトが伝わり辛い部分はあるのですが、逆に大仰なHMナンバーは芝居っ気たっぷりに、バラードは切々と歌い上げる首魁リジー・ボーデンのシンガーとしての実力や、虚飾に足を取られることなくバックを堅実に支える楽器陣の熟達ぶりに関しては、映像がないからこそ余計にハッキリと伝わってくるというもの。
疾走する名曲“GODIVA”を筆頭に、LIZZY BORDENのカタログの中で最もIRON MAIDENからの影響が色濃く打ち出されていた1st『LOVE YOU~』収録曲に加え、映画007シリーズ第13作『死ぬのは奴らだ』のテーマ曲のカヴァー、更にはアルバム未収録曲2曲まで盛り込まれた本編は、実に70分以上に及ぶサービス満点な内容。
LIZZY BORDENの何たるかが手っ取り早く理解できる、入門盤に最適な1枚かと。
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