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Silver and Gold / A.S.A.P.
失恋船長 ★★★ (2021-03-29 17:44:33)
今作をリリースする辺りから、エイドリアン・スミスはメイデンを抜けるのではと噂になっていました。元々、メイデン加入前のバンドURCHINでは、唄も担当、そして音楽性もポップな叙情派ロックをやっていたので、今作の方向性に違和感はない。しかし、そういう情報は必ずしもポピュラーではない為に、多くのファンにとっては、おもてたんと違うという事で、あまり良いリアクションを得られなかったと言われていますが、英国スタイルを基調としつつもワールドワイドな展開を視野に入れた楽曲を収録、アメリカン仕様が少々鼻にはつくが作品のクオリティは総じて高く、マニアならずとも手が出るライトな音楽性に傾ている。
バーニー・マースデンもアラスカやったからなぁ、なんて妙に納得できたりするのですが、格式高いメイデンスタイルを期待すると正直ガックリとくるでしょう。
個人的にはEARTHSHAKERに提供したような曲調も期待したので、ハードエッジの少なさに戸惑いました。キーボードも出過ぎですが、エイドリアン・スミスのバックボーンを考察すると見えてくる景色も違うので、これは守備範囲でしょう。
最近、エイドリアン・スミスとリッチー・コッツェンのプロジェクトが話題となり、そちらの音楽性も素晴らしく、今作を思い出しました。エイドリアン・スミスの別の顔に興味のある方は是非ともトライしてください。
煌びやかなロックサウンドに面を喰らいそうですが、ギターリスト、エイドリアンとしては多彩なアプローチで楽しませてくれます。こういうフュージョン系のプレイでも腕利きのギターテクニックを披露できるエイドリアンの才能の豊かさ、改めて素晴らしいミュージシャンであることを確認できるでしょう。
メイデンだけに押し込めておくのは待ったいないですね。
→同意