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Désir de vampyr / BLASPHEME
失恋船長 ★★★ (2021-04-24 13:17:40)
お隣の国で勃興したムーブメントは当然のように飛び火、このバンドは正にフランスでも巻き起こるNWOBHMを盛り立てたバンドであることは間違いないだろう。メイデンよろしくなドラマ性の高い展開を用意、KILLESなどのメイデンの2枚目が好きならば、今作も間違いなく耳を刺激するだろう。
デビュー作はではファルセットを交えた歌声を聴かせていたマーク・フェリーもストレートな歌唱スタイルに重きを置き、良くも悪くも煩わしいと感じさせた歌い方を変えたのは、逞しくビルドアップされた今作の方向性を推し進めている。
硬質なメタルサウンドではあるが、どこか軽やかなオシャレ感が漂うのがフランス産のなせる技なのだろうか、メロディの質などに、特有の魅力を感じます。
英語圏以外は皆、格下と言う当時のシーンを反映しているかのように、フランス語で唄う彼等はワールドワイドな成功は収められなかったが、当時のマグマがグラグラを今にも吹き出しそうなメタルシーンに、名を残すには十分なクオリティを保持、語感的にも気にさせない詩の乗せ方も、個人的にはお気に入り度も増させてくれます。

新たなるトレンドとなるNWOBHM以降のスタイルを継承する伝統芸能サウンド、音質はあれだけど、パワー、スピード、メロディセンスと一線級のバンドに肉薄するアイデアを展開、しっかりとした土台の上に成り立つ構築美に、大いなる可能性と、もっと認知されてもおかしくない魅力を感じます。あいつコーチのいう事聞かないから上にいけない万年二軍の三冠王のような存在である。

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