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Nevertheless / BRETT WALKER
失恋船長 ★★★ (2021-04-27 19:06:57)
国内盤は我らがZEROコーポレーションからもリリースされている、ソングライターとして活躍していたブレット・ウォーカーのソロアルバム。
元々ミュージシャン志望の彼、満を持してのソロデビューを言いたいのですが、時代は1994年です。そんな時代に、爽快なメロディが映える普遍的アメリカンロックで勝負とは驚きですね。
そしてこれほどの質の高さを有しながら、スウェーデンのEmpire Recordsと日本だけの地域限定リリースと言うのが残念です。スタン・ブッシュ、ジョナサン・ケイン、ジム・ピートリックらも協力に駆け付ける、彼の顔の広さ。①②⑨⑪では、ドラムとプロデュースにデヴィッド・プラーターまでもが参加となるのだから、その質の高さは折り紙付きです。勿論、ブレットが単独で書いた曲も魅力満載。
上手い唄とギター、何を聴かせたいかを明確に定めた音楽性は、ベタ中のベタですが、歌モノロックを愛する方ならマストな一枚と言えるでしょう。
正にベタ最強説を裏付けるような味わい深い一枚です。少々、商業寄りの為、気になるマニアもいるでしょう。でも、この哀愁のメロディにそっと寄り添う彼の歌声にキュンとさせられる瞬間は多々あり、ソフトなサウンドが続き、ハードなものにチェンジしようかなぁと毎回なるのですが、⑥の哀メロナンバー登場で気持ちも盛り返し、最後まで完走させられます。その余韻を引きずり⑦の頭の唄い方もエエのよ。
完全に掴まれるオープニングの①、そして②の流れに、歌メロマニアなら間違いないと確信するでしょう。バラエティ豊かな楽曲を用意して最後まで抜かりなく完走します。歌も上手い、ギターも弾ける、曲も書ける、アレンジの手腕ありと力のあるミュージシャンですよ。

2012年にようやく、Divebomb Recordsからリマスター盤が再発。しかも日本と同じでボートラ入りの13曲です。歌モノマニアなら手にとっても損はしないですよ。


余談ですが同じ名前のラップグループ?があるのでお間違いのないように。

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