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Inspirations / SAXON
HIGASHI ★★★ (2021-05-05 17:29:10)
2021年発表のカバーアルバム。
過去にも作品によってはカバー曲は収録されていたが、カバー曲だけのアルバムは今回が初めてとなる。カバーアルバムとなれば、選曲と原曲がいかにSAXONらしくアレンジされているかが注目される。
まず選曲についてはおそらく彼らが影響を受けたビッグネーム達の曲が多く、70年代のハードロックの名曲が多く収録されている印象だ。アレンジに関しては原曲に忠実に演奏されている曲がほとんどで、特別に印象が変わった曲はないと思う。
個人的には最初の2曲、“Paint it Black”は原曲自体が好きになれないし、“Immigrant Song”はさすがにVoがキツそうに聴こえるので、どうしても最初が気分的にシンドいんだけど、3曲目の“Paperback Writer”は原曲を彼ららしくテンポアップしてて好印象なので、この辺りからはご機嫌よく聴ける。元々、影響を受けていたDeep PurpleやMotorhead,、UFO(国内盤のみ)の曲は何の違和感もなく聴けるし、アメリカ進出していた頃を思い起させるTOTOの曲もよくマッチしている。そしてAC/DCの曲が出来上がってみると何故かLAメタルっぽく聴こえるのは愉快だった。
それと、カバーアルバムではやはり国内盤がいいと思う。それは原曲の説明がこと細かく説明させているライナーノートの存在は貴重で、バックボーンが容易に追えるのはありがたい。これを輸入盤でやろうと思うと大変な手間なので、とてもありがたいのだ。それにボーナストラックも3曲入っているので、輸入盤より金額的には高いけど、その金額差を埋めるには十分な内容を誇っていると思う。
昨年のビフのソロアルバム、そして今年のカバーアルバムと来ればいよいよ来年は新作への期待は高まる。絶え間なくファンに何らかの作品を届けてくれる彼らの姿勢に対しては感謝しかない、ありがとうSAXON!

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