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最近ハマってる事、幸せを感じる事で
HIGASHI (2021-05-05 17:37:35)
≪臥薪嘗胆≫

先日、女子1万メートルのオリンピック代表に広中瑠梨佳さんが内定した。実は僕はシスメックスの西原加純さん(以下かすぴー)のファンなので、この種目は気にしてよく観ていた。かすぴーが過去2年連続で日本選手権を制している得意な種目だからだ。
ただここ数年は不調がちでなかなか成績が伸ばせていない状況ではあるのだが・・・。
そんな中で迎えた2020年の女子五千メートルの日本選手権で僕は2人のバケモノを目の当たりにする事となる。かすぴーは競馬で例えると先行馬で、前半から先頭2~5番手につけ、ラスト2~3周あたりでトップに立ってジリジリとしたロングスパートで後続を離していくのが彼女の理想のレース展開だ。今回もそんな感じだったが、この時強烈な逃げ馬ぶりを見せたのが、今回の主人公の広中さんである。
よく前半無理にぶっとばして後半ヘロヘロになる馬やランナーを観かけるが、この広中さんは力強く途中からハナに立ち、グイグイ先頭を引っ張っていく、まるで名馬サイレントスズカのようだった。そのスピードの違い、足元の強さにはとても驚かさせた。彼女についていくにはかすぴーにはキツいかな?っと思いながらレースを観ていた。
だが、終盤のラスト2周で先頭を引っ張る広中さんが全く衰えていないにもかかわらず、平然と追い抜きぶっちぎっていくもう一人の怪物が現れる。田中希実さんである。広中さんの懸命な追い上げをも振り切り、まるで五千メートルを走ってきた後とは思えないほど涼しい表情で彼女はゴールを駆け抜けた。その後にゴールした広中さんが疲労困憊していたのとは対照的だった。それからだいぶ遅れたが、かすぴーも彼女らしいレース展開で4位と復調の兆しを見せてくれた。
このレースはおそらく広中さんにとっては精神的に相当なショック受けるレースになったのではないかと思う。ほぼベストな状態ながら、さらに余裕で自分を抜いていく人がいるのだから。その後、田中希実さんが三千・五千メートルのオリンピック代表を勝ち取る事を広中さんは忸怩たる思いで見つめていたに違いないと思う。
そして迎えた自身二度目の挑戦の一万メートルでオリンピック代表内定を勝ち取った。よく心を折らずに努力し続けたと思う。彼女は五千メートルでもオリンピック代表の座を目指すようなので、今後の彼女の頑張りを楽しみにしている。
ついでにかすぴーも長らくお世話になったヤマダ電機を恩師とともに離れ、シスメックスに移籍した。今回の移籍が良い結果になることを心より祈っている。

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