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They Burn / SATANIC WAVES
kamiko! ★★★ (2021-06-04 01:03:26)
チリ産ストーナーロック2021年作
先月末にリリースされたメタル辺境国チリから突如現れた、恐らく無名なバンド。しかし、そのレジェンド級の音響から、相当な経験値の高さが感じられる。
もう南米チリは、ボクの中で過去の辺境イメージが先行しているだけで、メタル辺境国とは言えないかも知れない。最近は率先してチリ産に注目しがちだ。
CDでのリリースは無いようでMP3ファイルでゲットしている。PCを開いている時にしか聴いてない上、リリースから数日しか経っていないにも関わらず
今年最も衝撃を受けた上半期ベスト盤と言える。一聴しただけで、その素晴らしさが伝わってくる。もはやストーナー路線はあまり漁っていなかったから
偶然にもこのサウンドに巡り合ったのはホントにラッキーとしか言いようがない。
バンド名からイメージする悪魔的なテイストは無いわけではない。イーヴルで適度な浮遊感はあるが、真性な背徳感や濃厚な酩酊感は無い。
そういう要素を適度に含ませた、粘り気の強いギター、オーソドックスな演奏形態のカッコいいロックサウンド、力強いダーティなヴォーカルスタイルだ。
決して懐古主義的なヴィンテージ寄りサウンドでもない。勢いがありエネルギッシュさが宿っている。
普段は寒々としたサウンドを好むボクだが、このサウンドはどちらかというと真逆で、翳りがありながらもデザートロックのテイストがある。
そういう音楽性なので、デザートロック&ストーナーでまず思い浮かぶKYUSSファンにはストライクゾーンど真ん中だろう。
独特なタイム感は時に凄まじいグルーヴを生み、計算され尽くしたかのようなノイズが仄かな酩酊感を醸し出す。シューゲイザー的な翳りは時として切ない。
ただ、全体的な尺が33分というのは少し物足りなさがある。もっとこのサウンドに浸っていたいと思わせる。
非常に中身の濃いサウンドだが、敷居は高くなく、初心者から玄人までフォローする内容だと思うので、騙されたと思ってYouTubeで視聴してみて欲しい。超オススメ!

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