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Work Force / Work Force
失恋船長 ★★★ (2021-06-09 01:00:15)
サンフランシスコを拠点に活動していたキーボードを含む6人組が1989年にリリースした1st。熱を帯びた歌声はロックなパッションに孕んでいるが、出しているサウンドに合わせるように絶妙に押さえ暑苦しさを緩和。そのおかげで、素直に耳に飛び込んでくる。彼等が奏でるサウンドはアメリカの良心とも言える、質の高いロックサウンド。歌を主軸に、嫌味ならない程度の売れ線志向を滲ませながら、アーティステックな感性も鋭く迫り、硬軟のバランスを上手く取りながら売れ線をサウンドをねじり込んでくる。本当にグリグリとねじ込むのだが、その反面、個性と言うか優等生過ぎて正体が見えなくなっているのは気になると所。TOTOだしJOURNEYだしFOREIGNERである。そういった先人たちの成功の足跡を叩き台にしたベイエリアAORサウンドは、王道を行く展開で聴き手を魅了。
きらいな人はトコトン駄目だろう。ワタクシも10代20代の血気盛んな頃なら大激怒である。ある程度、モノの分別が付く年頃になってからは、随分と嗜好も変わった。今ならば、暑い日に窓を開け、海辺を走りながら大音量でいきたいもんである。上手い唄と事故を出し過ぎないツボを押さえた職人技の演奏、そして万人にウケそうなハードサウンドを展開させる聴かせ上手な楽曲群。一度聴いたら覚えそうなメロディも秀逸であろう。

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