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Helloween / HELLOWEEN

名無し ★★★ (2021-07-15 12:44:30)
セルフタイトルのアルバムって1st以外だと大抵ろくなもんじゃないですが、これはそのジンクスを見事に打ち破っています。
全体的なレベルが非常に高いですね、捨て曲がないというのはKeeper以来の快挙。(いつもはパクリや行き過ぎた焼き直しも多いですし)
反面前々作まではあったアルバムの顔とも言えるようなキラーチューンが見つからないのが欠点でしょうか。
メンバーが多いせいか全体的に音の作りがごちゃっとしているのと、大体方向性が似ているのがそう感じる原因だと思います。
作曲が5人も居るので、よく聴いているとそういった印象はなくなるかと思います。
所謂スルメ的な作品ですかね。
ボーカルのバランスについては、KaiとKiskeが戻ってきた事がセンセーションなので妥当だと思います。(いつKiskeのハイトーンが聞けなくなるか分かりませんしね。)
それにサビでのKiskeの起用が多いだけでAndiもたくさん歌っていますし、単純に曲調に合わせて適したメンバーが歌っているだけだと思います。
次回作ではAndiの魅力が出る哀愁のバラードなどを入れるとアルバムとしての緩急もついてバランスよくなるんじゃないでしょうか。
作曲者で見ると、Kiskeの曲が無いのとUnisonicっぽい3曲がいずれもSaschaとGrosskopfの作なのが驚きですね。
やっぱりKaiとWeikathの曲が特に良いし、やっぱりGrosskopfのボーナストラックが一番Helloween感があって名曲ですね。(若干Do You Feel Good感のあるLost in Americaという感じですが。)

音作りの問題でメロディが目立たない事により最初は印象が薄いかもしれませんが、バンドの中で5本の指に入る名盤だと思います。