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中先代の乱
HIGASHI ★★★ (2021-08-29 07:20:07)
2021年発表の新刊。
最近は、応仁の乱・観応の擾乱・承久の乱など乱シリーズがよく中公新書から出ているが、それまでの乱の中では一番小粒なのが、この中先代の乱で、今までこの乱を中心に書かれた本はあまり見かけたことがない。
ざっくりと説明すると、鎌倉幕府が滅亡した時の最後の得宗だった北条高時の遺児である北条時行が起こした乱で、何度か鎌倉を奪還したが、結局は敗れ、北条時行も捕まって斬殺された、とされている乱です。主人公は北条時行なんだけど、彼が目指した鎌倉奪還よりも、彼を征討するために足利尊氏が鎌倉に行き、そのまま鎌倉に残って南朝方と対峙することになった方が歴史的意義が強いとされてます。
なので今まではこの中先代の乱というと足利尊氏目線で歴史的に語られることが多かったのだが、なにやら筆者である鈴木由美さんは学生時代から北条時行のファンらしく、北条時行目線で描かれているのが、読んでいて新鮮だった。ていうか、乱を起こした張本人側から書くのが、本当なんだろうけど・・・・・・。
高師直の時の亀田俊和氏といい、最近は僕から言わせれば、その武将を好きになる?って言いたくなる武将にスポットが当たるので、ある意味面白い時代に生きているのだなぁ、と思う。まあ、楠木父子を敬愛している僕の目線の方が今となっては異質なのかも知れないが(笑)
で折角、中先代の乱の本を買ったのでYoutubeを眺めていると、どうやら最近、少年ジャンプ誌で北条時行を主人公にした漫画が始まったようですね。その流れもあってこの本が出る運びになったのかも知れない。でもまあ、何がきっかけでもいいので、今まで全く日の当たらなかったこの時代に世間の目が向くことは素直に喜びたい。北条時行が主人公なら北畠顕家は最大の味方として登場するだろうし、歴史上屈指の美男子の誉れも高い北畠顕家人気が沸騰することにでもなれば、楠木父子の人気も再燃するかも知れない。そして大阪万博の前後に楠木正成のNHK大河が放送されれば、歴史の表舞台に再登場!
っていいよなぁ、夢が広がって♪
こうしては居られない、久々に少年ジャンプ読むかね(笑)
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