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Metal Queen / LEE AARON
火薬バカ一代 ★★★ (2021-10-13 23:55:33)
CRYSTAL VIVPERのマルタ・ガブリエルがソロ・アルバムで“METAL QUEEN”をカヴァーしているのを聴き、久々にCD棚を漁って引っ張り出し改めて聴き直している、カナダ出身の女性シンガー、リー・アーロン(Vo)の2ndアルバム。’84年発表。
TRIUMPH、SANTERS、MOXYといった母国の先輩ミュージシャン達がお膳立てを整え、彼女を売り出すためのプロジェクト色が濃厚だったデビュー作に比べると、本作は作曲/演奏両面でバンド感を強化。サウンドに関しても、『コナン・ザ・グレート』の世界から抜け出してきた女戦士の如きコスプレ衣装を余裕で着こなすリー姐さんの勇姿が物語る通り、より正統派ヘヴィ・メタリックな方向に焦点が定まっています。
ライブ映えを踏まえたミドル・テンポを基軸とする収録楽曲は、欧州風味の抒情メロディと、LAメタルの流れを汲むキャッチーなコーラス・ワークという、欧と米の良いトコ取りなカナダ産ならではといえる魅力を兼備。愉快なPVも一見の価値ありなメタル・クイーンのアンセム①(よう聴くとサビのGリフはJUDAS PRIESTの“METAL GOD”から頂いちゃってるような気がしなくもないですが)から、哀愁を帯びてドラマティックに盛り上がる④、キレのあるハイトーン・シャウトをフィーチュアして小気味良く疾駆する⑥、重厚にして華やかな⑦まで、リー・アーロンの艶やかさと力強さを併せ持った堂々たる歌唱に盛り立てられ、いずれも聴き応え十分のクオリティを誇っています。
作を重ねる毎にサウンドがポップ化し、実はそれはそれで結構好きなのですが、メタル・クイーン入門盤にはまず本作(と次作『CALL OF THE WILD』)をお薦めする次第。

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