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Waiting for the Roar / FASTWAY
失恋船長 ★★★ (2021-12-19 14:07:45)
骨太なブリティッシュロックを引っさげデビューを果たした彼らだが、勝負の3枚目で方向転換を敢行、良い意味での洗練度を高めたサウンドは古くさかった古典ロック臭を一掃、それでありながらも軸にあるハードなロック魂は健在、キーボードが飛び出そうが大衆性を増そうが、広げた音楽性を受け止めるだけの実力者が揃っているだけにアイデアは破綻していない。
とはいえオープニングナンバーなど、今までと余りに違うので、これがダメなら引き返すのが一番だろう。逆に大作な空気すら漂わせる今作に魅入られたマニアは、このバンドの評価を一変させるほど魅力的なサウンドに映るでしょう。でも②とか始まった時はひっくり返ったけどね、今作もMVPはデイブ・キングである、彼はこんなに器用に歌えるのかと驚いたほど、軽くさせない説得力のある歌声、中庸なメロディアスハードサウンドに楔を打ち込んでいますね。エディはギターを弾きながら複雑な気分を味わったでしょうね。
でもこのアルバムが面白いのがアナログ盤で言うところのA面B面で音楽性が変わります、前半こそ洗練されたメロディアスハードで迫るが、後半はハードさが復権、『1粒で2度おいしい』アーモンドキャラメルのキャッチコピーな楽しみ方が出来るのがポイント。上手く時代に合わせてきた彼らを褒めたくなる一枚です。
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