この曲を聴け! 

JOHANN SEBASTIAN BACH
めたる慶昭 ★★ (2022-01-15 16:59:49)
マタイ受難曲です。
2枚程一覧に有りましたがどちらも違うのでここで発言します。
私の持っているのは87年録音、88年発売のロンドンベスト100シリーズです。
シカゴ交響楽団 ゲオルグ ショルティ指揮
テノール ハンス プロフヴィッツ
バリトン オラフ ベーア
ソプラノ キリ テ ナカワ
アルト アンネ オッター 他です。
そもそもJethro Tullのイアン アンダーソンが好きな作曲家として挙げているので(「Bouree」は勿論カバーですな)「A passion play」の元ネタとも言われる本作を聴いてみようと90年頃に購入しました。
3時間越えの全78曲の中から15曲抜粋されたものが本CDには収められていています。
それでもランニングトータルは68分有ります。
ふと思うのはオーケストラの演奏が非常にシンプルで音数も少なく感じるのは奏者の人数がベートーヴェン等に比べると少ない設定なのでしょうか?
クラシックに詳しくないので判りませんが。
室内楽と大差無い気がするな。
以下6曲程ピックアップしますね。
第1曲 きたれ汝ら娘たち
大作の幕を切って落とすプロローグ。
此処では合唱が主役でソリストはまだ出て来ないです。
荘厳な歌声が苦難の道を歩むキリストの姿を示している。
解説の通りだと思います。
第26曲 われイエスのみもとに目ざめおらん
オーボエの典雅な演奏をバックにテノールが朗々と歌い上げる曲ですね。
シンプルなメロディーがエモーショナルに響き、後の歌劇に於ける大袈裟な歌唱とはまた違った声の聴こえ方ですが、私はこういうスタイルの方が好きですね。
第35曲 おお人よ汝の罪の大いなるになけ
美しくも悲しげなメロディーをオーケストラが長めに演奏した後、主役の合唱が厳かに歌い始めます。
第1部の最後を飾る曲の様で此処で1つのクライマックスなのでしょうか。
クラシックと一言で言っても18世紀以降と17世紀では曲の組み立て等にかなり違いが感じられ、当然17世紀の方がシンプルですが、メロディー自体が良い!
第47曲 わが神よあわれみたまえ
バイオリンの美しい旋律をイントロとして曲ご始まります。
アルトで歌われる独唱部分は厳かで敬虔な気持ちにならざるを得ません。
第75曲 わが心きよくあれ
終盤を盛り上げている曲。
バスが力強く歌い上げるメロディーが何かを讃える様に聴こえるのはキリストの復活なのかな?
第78曲 われら涙もてうずくまり
大作の最後を飾る大合唱です。
オーケストラの演奏の後に入ってくるメロディーは正に荘厳の一言!
神々しいまでのメロディーは圧倒的でクラシック、ロック等のジャンルを越えて音楽って素晴らしいと思わせる珠玉の一節と言えましょう!

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