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The Bitch Is Back / BITCH
火薬バカ一代 ★★★ (2022-02-28 23:54:35)
LAメタル・シーンが大きな盛り上がりをみせる最中、フロント・パーソンのベッツィ・ビッチ(Vo)のぎりぎりアウトなライブ・パフォーマンス(チンコに見立てたキャンディをペロペロ舐める等)の過激さで一部マニアから注目を集めた4人組、その名も直球勝負のBITCHが、しばしの沈黙期間を挟んで’87年に発表した2ndアルバム。
鞭とボンデージの女王様ルックで武装、「私の奴隷におなり!(BE MY SLAVE)」と迫り来るデビュー作に対し、今回のジャケットにはベッツィ姐さんの女性っぽさを強調した艶姿をフィーチュア。よりメタルバブル感強めの仕上がりが時代の変化を感じさせます。
このジャケット見て「ああ、キワモノね」と半目になる硬派なHR/HMリスナーもおられるかもしれませんが、ちょっと待った。彼女らが叩きつけて来るのは飽くまで芯の通った正統派HMサウンドであり、そこに媚や甘えは皆無。MOTORHEADばりの爆走感覚溢れるOPナンバー①や、IRON MAIDENからの影響をアメリカンな解釈で消化吸収したような勇壮かつパワフルな②、あるいはタイトルの元ネタであるエルトン・ジョンの“BITCH IS BACK”の狂騒的なカヴァー⑤といった楽曲を聴けば、伝説のコンピ盤『METAL MASSACRE』シリーズ第1弾に、METALLICAやARMORED SAINTらと肩を並べて参加してたのは伊達じゃないということがお分かり頂ける筈。特にアルバムのトリを飾るスピード・ナンバーにして、BITCHの代表曲として名高い⑨はスラッシュ・メタル・バンド顔負けのアグレッションを放つ名曲ですよ。
ベッツィ姐さんの「舐めたらいかんぜよ!」という啖呵が聞こえてきそうな1枚。

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