この曲を聴け! 

MR.GAZIME (7"EP) / GASTANK
失恋船長 ★★★ (2022-03-12 17:57:01)
現在は紙ジャケ仕様で再発もされた、オリジナルは1985年の3曲入りEP。パンクメタルとの事でしたが、思いのほか格式のあるスタイルのサウンドである事に驚かされた。パンクというよりはメタル寄りのスタイルであり、その荒涼としたメロディが耳を惹くオープニングナンバーの『Mr. Gazime』が醸し出す世界観は、個性的であろう。

ベースの刻みから始まる②の面白さ、けして演奏が上手いバンドとは言えないが、荒削りなプレイが逆に生々しいパンクな精神性を反映、曲調に合わせ叫び上げるBAKIのカリスマ性は今作でも十分に感じ取ることが出来る。リリース当時、この手のパンクタイプの歌い手がイマイチ好きになれずにハマらなかったのだが、大人になってからの方がシックリくるようになったGASTANK。アルバム毎に方向性が変わったバンドだけに、どれが代表作で、どの路線が好きかで評価も大きく分かれるだろうが、80年代の混沌とした地下ロックシーンの純粋さに触れて欲しい。
直情的なビート、個性的なギター、そしてカリスマ性のある歌い手、好き者にはたまらないだろう。

→同意