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NO WAR
HIGASHI (2022-03-13 08:11:39)
「情報化社会における国家(NATION)の限界」
現在ロシアがウクライナに侵攻している。結果がどうなるかまるで見通せない。ただ昨今の状況を見るにつけ20世紀のように世界大戦が起こるのか僕は疑問に思っている。
20世紀ならば、日本がそうであったように「大本営発表」を鵜のみに国民が信じて盲目的に戦争に加担していくことが起きただろう。しかしその後20世紀後半に世界に情報化社会が訪れて、いくら国が制御して「大本営発表」を繰り返しても、SNSを通じて国外からいくらでもそんなプロパガンダは容易く論破される時代が訪れている。

人々の社会の基礎は地縁(近所の知り合い)・血縁(家族・親戚)集団であり、その拡大化した集団が国家(NATION)だった。
それゆえ国家へ対する信頼も忠誠も厚かった言える。しかしこの基礎集団の次に機能集団が発展した。機能集団とは地縁血縁とは関係なくある一定の目的を持っていろんなところから集まった集団の事。わかりやすく例えると甲子園出場を目指す人を全国から集める私立高校や一定の利益を得るために集まった企業なんかがこれに当たる。
この機能集団はだんだん基礎集団を凌駕していった。地元民ばかりの公立校が全国から集めた私立校に県代表を奪われることは今や普通の出来事になっている。会社の都合を優先させて家族や親せきの付き合いを断るのも日常茶飯事だ。そんな機能集団は国家(NATION)をより高度化させた。
そしてそんな状況に情報化社会が訪れグローバル化が進んだ。その国家(NATION)の価値観だけではもう判断できずにいろんな考え方がその国家(NATION)の人びとの耳に入ってくるようになったのだ。複雑化したことで、ひとつの国家(NATION)の考え方では人々を制御できなくなってきている。

で、ロシアである。未だに20世紀よろしくメディア統制をして国民を盲目にして国家(NATION)を信じさせようとしている。考え方にカビが生えている。
いくらメディア統制してもこのグローバル化した時代にはロシアの外にいるロシア人からいくらでもロシア国内の人たちに真実は伝わる。
以前、戦争には大義名分が必要だと書き込んだ。自分たちこそ正義で悪を打倒する!っと思えてこそ兵士は自信を持って戦える。逆に大義名分がなければ兵士の士気は上がらない。今、ロシアの侵攻は思い通りに捗っていないと報道されている。もしかしてロシア兵の中にそこに対する疑心暗鬼が生まれているのだとしたら納得もできる。

ロシアは今、四面楚歌である。まるで第二次世界大戦の頃の日本と同じ。だけど、21世紀のロシアはあの頃の日本のようには戦えない。国家(NATION)は情報化社会の中では以前ほど力を持てないからだ。ナショナリズムはグローバリズムの中で弱体化しているのである。このままロシアが今の道を進んでいけば国家が崩壊するかも知れない。ロシアはウクライナや西側諸国に短期的に勝てたとしても、いずれ情報化社会・グローバリズムに敗れる。それが21世紀の摂理なのかも知れない。

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