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Black Moon Pyramid / AXEL RUDI PELL
火薬バカ一代 ★★ (2009-05-05 08:43:00)
「らしさ」炸裂のアルバム・タイトルに、お馴染みマーク・クリナート画伯が手掛けた美しく壮大なジャケット・アートワーク、
要所にインスト曲を配して、全編をドラマティックに物語っていく手法、「エジプト」をコンセプトにファンタジー色を強めた
歌詞の数々etc・・・と、アクセル・ルディ・ペル(G)ならではの様式美HMワールドが遂に完成を見た、'96年リリースの5thアルバム。
これ以降の彼は、今度は完成された「型」の中で如何に優れた楽曲を生み出すかに腐心していく事となる。
サービス精神が勝ち過ぎたのか、全15曲で70分を越える収録時間は幾らなんでも詰め込みが過ぎ、通して聴くと
若干の「ダレ」を覚えるのが難点なれど、1曲1曲の楽曲は相変わらずしっかりと練り上げられていて聴き応えは十分。
RAGEのピーヴィ・ワグナーがゲスト参加を果たし、硬質なBプレイを聴かせてくれるスピード・ナンバー②、
一緒に叫びたくなるサビを持つキャッチーなHMソング④、タイトルからしてRAINBOW~DIO臭が濃密に漂う“STAGAZER"型の
劇的な大作⑤⑧、美しいピアノ・バラード⑦・・・といった楽曲は、どこに出しても恥ずかしくない様式美HMファン必聴の
名曲に仕上がっているのではないかと。(中にはジェフ・スコット・ソート色が強く出た⑬のような異色曲もありますが)
中期アクセル・ルディ・ペル・バンドの状態の良さがハッキリと伝わってくる1枚。
これが世に出た頃は「そろそろ来日公演かな」と本気で信じていましたよ、俺は。

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