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The Natives Are Restless / HAWAII
火薬バカ一代 ★★★ (2022-07-18 22:45:45)
元MEGADETHのマーティン・フリードマンや、VICIOUS RUMORSの初代Voとして知られるゲイリー・セント・ピアーが在籍する等、ハワイ出身のHMバンドとしてはトップクラスの認知度を誇っている(んじゃないかと思う)、その名もまんまなHAWAIIが’84年に発表した2ndフル・アルバム。ちなみに今作で歌っているのはゲイリーではなく、エドワード・ポール・デイなる御仁です。
自らの出自をアピールするかの如く、本編は地元民謡“ALOHA OE”の長閑なメロディからスタート。そんな「気分は常磐ハワイアンセンター」なぼんやりとした空気を破壊的なGリフがバリバリと引き裂いてパワーメタル・ソング①が猛然と走り始める冒頭で掴みはOK。尤も、ゴリゴリのハード・ナンバーはこれぐらいで、あくまで本作の基調となるのは、NWOBHMからの影響を伺わせるヘヴィ・メタリックなエッジと、わめき型のVoが歌うキャッチーなコーラス、厚めに敷かれたボーカル・ハーモニー、抜けの良い躍動感といったアメリカのバンドらしさを併せ持つ初期型LAメタル・スタイルなのですが。
かように、いっそ典型的とも言えそうなサウンドにHAWAII独自の味わいをもたらしてくれているのが、マーティのテクニカルかつメロディアスなGプレイであり、また既に健在な彼のオリエンタルなメロディに対する拘りぶり。特に哀愁を帯びたメロディと、ドラマティックに構築されたGソロが絶品の彩りを加える④や、“さくらさくら”を“OMICCHAN NO UTA”と題してカヴァーしている⑧は聴き応え十分の名曲に仕上がっていますよ。
気合漲るパワー・サウンドに満腹になれる1枚。ま、ちょっと胃にもたれるかもですが(笑)

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