この曲を聴け! 

Black Sabbath / BLACK SABBATH
ひょうすべ ★★★ (2022-10-19 21:43:37)
完成度は後の2nd、3rdに譲るが、このアルバムは中毒になる。

BLACK SABBATHとの最初の出会いは「HEAVEN&HELL」。
ロニーの前がオジーということを知り、手にしたのがこのアルバムだった。

1回聴いただけで放置。
しばらくしてから、また聴いて放置。
またしばらくしてから、聴いて放置。
この間隔がだんだん短くなっていった。

気づけばこのアルバムを聴いていた。

“やばい”

よくある“はまる”という感覚ではない。
なんか“おかしくなってしまう”という感覚だった。

自己防衛機能が反応したのだろう、
このアルバムを聴くことは勿論、取り出すことを自意識を持って辞めた。
つまり、封印した訳だ。

2nd以降は普通に聴ける。ベスト盤に収録されているこのアルバムの曲も大丈夫だ。
このアルバムだけがダメだった。怖かった。
なのでCDで買い直さなかった。このHPのこのアルバム評すら読まない程徹底した。

HM/HRを離れていたこともあるが、この呪いを完全に解いてくれたのが、トニーとオジーの自伝だった。
双方とも「こんなはずじゃあなかった」と言っている。
以下は、トニーとオジーの自伝より。このアルバムの雰囲気を壊してしまうかもしれません。
でも、私と同じ様な状況になりそうな方へ。このアルバムは普通に楽しめるロックアルバムだと判ってもらえればと思ってます。
(今は普通に楽しめています)

トニー「ただのホワイトブルースなんだよ。なんでこんなになっちゃうんかな?」

メンバーは、①"Black Sabbath"に例のSEを使用することは知っていたそうだが、
アルバムジャケットや、13日の金曜日に発売されたことは全く知らなかったそうだ。

オジー「父ちゃん。俺のデビューアルバムがこれだよ。」
父ちゃん「おい。これ十字架が逆だぞ」

①のイントロ。トニーが怖い音を模索し、発見した三音が
実は中世時代に悪魔の和音ということでカトリック教会から禁止されていた音階だったらしい。

このアルバムのジャケット、特に内ジャケの「逆十字」と①"Black Sabbath"が、このバンドのイメージを確立させ、一躍有名にさせたのと同時に、様々なリスクを背負うことになった。

「悪魔崇拝者に会場は貸せない」と会場の貸出拒否を受けたり、ライブ会場でのキリスト教徒の妨害行為が多発した。
アメリカでも売れたが、アメリカにツアーに行くこともできなかった。

ビル「オジー。俺の家に誰かいるんだ」
オジ「じゃあ入場料とれば?」

極めつけなのが、悪魔崇拝団体より、ミサでストーンヘンジでのライヴを依頼された。
そもそも悪魔崇拝等に一切興味がないメンバーは勿論断る。
団体のリーダーより「お前ら全員に呪いをかける!」と言われ、怖くなってメンバー全員十字架を身に着けたそうだ。

今ではトニーの衣装のトレードマークになっている。
ちなみにオジーだけは、十字架がなかったようで、十字の水道管をぶら下げていたそう。

ロックをやれば、モテモテだと思っていたが、曲が曲だけに
ライヴに女の子の姿が全く、女の子も寄ってこなかったらしい。

⑨Warningは、10分を超える大作だが、元々は15分以上あったらしい。
収録時間の関係上、勝手にバッサリとカットされ、トニーはかなりむかついたそうだが、
このアルバムの発売後、ライヴでは、このアルバムVer.の時間で演奏しているそうだ。(トニーもなぜか判らないようだ)

④はA&Rから言われて、しびしぶカバーした曲で、1stシングルだった。
アメリカのCROWというバンドのカバーだが、権利関係でアメリカ盤では入っていない。
(勝手にカバーした?)

人気が高じて、ドイツのTVに出演が決まったものの「オリジナル曲では放送できない」と言われ、プレスリーのカバーを演ったらしい。

バンドのレコーディングたった1日。(2日目はMIX作業)。
トニーの希望もあり、ほぼライヴ録音だったそうで・・・
つまり、ライヴでもこの音で演っていた訳だ。

もしもこの時にライヴ観てたら、やばかったな~
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