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Which Way the Wind Blows / SATANIC RITES
失恋船長 ★★★ (2022-10-20 12:54:08)
NWOBHM期の81年にシングルをリリースするもレコード契約に至らなかったのだが、それから4年後、シンガーの座をデボラ・ウエブスターに交代してリリースした1st。英国式様式美スタイルの①に始まり間髪を入れずにキーボードの戦慄に導かれメロディックな②へと流れてきます。どこか魔術的ないかがわしい空気も漂うが、メロディアスなアレンジも絶妙に絡ませ、地下室NWOBHMからの脱却を図っている。根暗な英国テイスト、そこに叙情味のあるメロディを含ませシットリと濡らせている。少々、画一的な唄い回しがイマイチ、曲の持つ情緒を伝いきれていない面はあるのだが、NWOBHMだよなぁな硬質感のあるリフ、ネチっこさもあるギターワークは、曲によっては叙情的なフレージングを紡ぎ独特の風合いを出している。音質は良くないが良く動きボトムを支えるベース、アタック感を押し上げるドラム、多彩な鍵盤ワークは音楽性に柔和さも持ち込み潤滑油となっている。
もっと上手い唄で聴きたいと思うのだが、この雰囲気だから胡散くさい叙情派NWOBHM臭を漂わせているから難しい。

プレイングマンティスの1stなど、叙情派NWOBHMの名盤のように語られるが、こういう隠れた名品が多いのがNWOBHMの魅力だし魔境の如き底なしの魅力がある。
まぁNWOBHMは1980年から1981年に起きたムーブメントであり事象だとか、NWOBHM四天王など雑誌に感化されまくる人の耳に意味の無いことだが、そういうくだらないバイアスの掛かっていない硬派な叙情派ハードサウンドをお探しのマニアにはたまらんものがあるでしょう。2010年にCult Metal Classics RecordsからCD化された際には幻のシングルをボートラとして収録、その音楽的変遷を楽しんでください。

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