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Let It Scream / THE SCREAM
失恋船長 ★★ (2022-11-30 18:42:39)
RACER Xの才能とSHARK ISLANDの才能がスクリームでクロスという帯たたきに笑ってしまいましたが、国内盤もリリースされたアメリカンロックバンドの1st。デビューにあたりSaints Or Sinnersから改名した記憶があるのだが思い出せない。
ここで唄うはジョン・コラビ、ギターはRACER Xのブルーノ・ブイエ、ドラムがSHARK ISLANDである。帯たたきは大袈裟だぞ。

後にモトリークルーにジョン・コラビが参加する事で脚光も浴びた記憶もあるが、リリース当時は大きな話題を呼ばなかった。出している音は、所謂レイトバックしたTHE70年代のサウンドであり、ガンズの成功の次にシーンが送り出した流行もんだった。アメリカ人の彼らがやるのだからホンマモンの空気はバンバン出ているのだが、如何せんバンドしての顔が無い。良くも悪くも聴いたことあるよねである。序盤からその空気は満載、CINDERELLA風ありWARRANT風ありSKID ROW風ありとオリジナルティの欠如が大きく、それに拍車を掛けたのは、この丸みを帯びたサウンドミックスにある、レイトバックな空気を包む優しいサウンドメイク、ビンテージ臭を燻すジョン・コラビの歌声、メジャーアクトとしては申し分ないのだが、優等生過ぎた。
それがALLアメリカンロックとなり、有線のチャンネルを聴いているが如き錯覚を覚える。その為に、速攻解散の道に進んだのは納得だが、今となっては、ここまで教科書通りというのか、定型文のような型にハマりまくった音楽は逆に貴重であり、裏切りや興奮を引き換えに提示した安定感は、凸凹の山道をノラリクラリと運転しているような、お楽しみ感がある。
1991年という時代を念頭に、随分と小洒落たロックを聴かせているなぁと感心しますね。日本人ではこうはいかんもん。
でもやり過ぎですね。スマホのカメラで撮影した写真をセピアカラーに修正したみたいだもんね。
優等生過ぎるよ。ロックの持つ毒気とかヤバさみたいなもんが一切無いのは逆にアッパレである。

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