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Elf / ELF
ひょうすべ ★★★ (2022-12-26 21:56:00)
1972年発売の1stアルバム。

ん?72年??

イーグルスがデビューした年だ。つまり、イーグルスとエルフは同期だ。
Lynyrd Skynyrdデビューの1年前。
エルビスは、まだ生きていた(今もきっと生きてるはずだけど/笑)

彼らを見出したDEEP PURPLEは第2期。
「Machine Head」を発表し、後のライヴアルバムとなる日本公演を行った年でもある。

ELFとDEEP PURPLEの出会いは偶然が重なって実現された。
DEEP PURPLEの全米公演中、イアン・ギランが肝炎を患い入院してしまう。
全米公演が中止となり、メンバーが英国に帰ることとなるが、
新興レーベルPURPLE RECORDSのスタッフでもあるロジャーとペイスは、この空いた時間を利用し、新人探しをしていた。

なんて勤勉な2人なんだ!(ギランはしょうがないけど、後の2人は???)、

有望なアーティストがいると聞きつけ、ELFのライヴを観て、気に入った様だったが、
そのライヴには、あのクライヴ・デイヴィスも観ており、こちらも気に入った為、制作はパープルレコード。販売はEPICとなったらしい。

ELFの目標はHUMBLE PIE。
ロジャーとペイスの目標はアメリカ南部の音だった。
なので、レコーディングをアメリカ南部(ジョージア)で行っている。
南部のロックはギタリストが中心の音楽なのだが、ELFはピアノが中心。
それがホンキートンクに展開される。

あのディオがご機嫌なテンポでっせ。
1曲目からフーチークなんだから・・・。

唯一、ギリギリの様式美系タイプが③"Never More"だが、
これも、ほんのちょっとドラマティックぽい感じで、アルバム内で浮いている感じ。
ちなみにタイトルからロニーの“ネヴァ”を期待したらダメだよ。

とはいえ・・・・

1stから圧倒的な歌唱力である。
正直、メタルじゃなくても十分に通用する歌声だ。
クライヴ・デイヴィスが気に入るもの判る。

んん? ちょっと気になったので調べてみた。

1970年 エルトン・ジョン "Your Song(僕の歌は君の歌)"がアメリカで大ヒット。
1971年 ビリー・ジョエル、ソロデビュー
→レコード会社がテープの回転数を間違えてレコード化し、全く売れず。

1972年 ELF「ELF」発売

1973年 ビリー・ジョエル。クライヴ・デイヴィズの元「PIANO MAN」発売。

クライヴ・デイヴィスのターゲットはピアノロックだったのかもしれない。

もしかして・・・・

DEEP PURPLEに出会わなかったとしたら、
ビリー・ジョエルの1stが正確なピッチで販売されていたのであれば、

その後のビリー・ジョエルの位置にELFがいたかもしれない・・・・。

な~んて思いながら聴きましょう(笑)。
(でも、ビリーとも音はちがうけどね)
→同意