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Outlaw Son / Jerome Mazza
火薬バカ一代 ★★★ (2022-12-27 00:08:32)
ジェローム・マッツァをご存知でしょうか?名前を聞いて「デニス・キャメロン率いるクリスチャン・メタル・バンドANGELICAの2ndで歌ってた人でしょ」とスラスラ出て来た貴方はかなり年季の入ったHR/HMリスナーとお見受け致します。本作はその彼がESCAPE MUSICから'18年に発表した2枚目のソロ・アルバムに当たる作品。ロック色皆無の1stソロは日本盤リリースなしでしたが、今回はキャッチーなメロディから躍動感溢れる曲調まで、ANGELICA時代にも通じるハイクオリティなメロディアスHRサウンドが詰まっており、めでたくRUBICON MUSICから国内盤の発売も実現しています。
本作においてブレーン役を担うのは、ジェロームとはスティーヴ・ウォルシュ(KANSAS)のソロ・アルバム『BLACK BUTTERFLY』(’17年)制作時に縁を結んだ「北欧のメロハー請負人」ことトミー・デナンダーで、流石にこの手のスタイルを手掛けさせたら天下一品の腕前を発揮(作詞ではFMのスティーヴ・オーヴァーランドも全面関与)。溌剌と本編開巻を告げるOPナンバー①、哀愁を帯びたメロディが胸に沁みる⑤、解放感溢れるサビメロが絶品の⑧、エネルギッシュなHRナンバー⑪…と、80年代から全く衰えを感じさせないジェロームの伸びやかな歌声が映える、ポップで爽快なメロディアスHRチューンを次々に繰り出してきます。まぁ「この1曲!」という決定打に乏しい点はちょっと惜しいのですが、そういえばANGELICAもそんなバンドだったなぁと思い出して逆に微笑ましくもなるってもんですよ(ならない?)。
今後の継続的なソロ活動に期待せざるを得ない1枚です。

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