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"before and AFTER"~First Demo Tracks from Japan~ / Thunder in the East 30th Anniversary Edition / LOUDNESS
失恋船長 ★★★ (2023-01-22 19:02:47)
01. THE LINES ARE DOWN (Unreleased DEMO-M3-)
02. WE COULD BE TOGETHER (Unreleased DEMO-M2-)
03. GET AWAY (Unreleased DEMO-M5-)
04. RUN FOR YOUR LIFE (Unreleased DEMO-M6-)
05. CRAZY NIGHTS (Unreleased DEMO-M4-)
06. FIRESTORM (Unreleased DEMO-M7-)
07. HEAVY CHAINS (Unreleased DEMO-M11-)
08. NEVER CHANGE YOUR MIND (Unreleased DEMO-M10-)
09. ERUPTION (Unreleased DEMO-M9-)

上記楽曲が収録されたデモ音源集。正直、この為に購入すべき価値があると言える記念碑アルバム。解説文にあった日本でレコーディングされたものなのだが、既に完成された音源であり、このまま正式なレコーディングでOKと言えるほど完璧に作り込んでいる。
歌詞も日本語というのが新鮮。なにより驚いたのが、契約元からアメリカ向けとのオーダーはあったんだろうが、ずっとマックス・ノーマンの指揮の下、アメリカン志向の楽曲を導入したと思い込んでいました。
特にバラードのNEVER CHANGE YOUR MINDなんて、それまでの彼らから想像できないような一曲でした、それだけに、今作は日本で作り上げアメリカに持っていったと知った時の驚きは、例えようもありません。

ギターソロも含め、アメリカンやんか~と言いたくなる仕上がりであり、ラウドネスのアメリカ寄りのアプローチはけしてマックスの言いなりになったわけではないと知れたのは大収穫です。
元々彼らの代表曲『CRAZY NIGHT』は海外用のプロモーションとして割と速めにレコーディングされていたと聴かされていたので、多少の予備知識はあったが、いやー驚いたね。そして二井原実先輩の歌い方も、初期のハイトーンスタイルとは違うアプローチを自ら取っていたという事実を知れたのも大きい、とにかく謎解明と言える貴重なデモです。

マックス・ノーマンが手を加えスッキリとさせたのは間違いない、ブライトな音質を選び、そして樋口はオカズを減らされたと不満を吐露し、高崎はズタズタされたと吐き捨てたのだが、当時のアメリカ市場を考えるとマックス・ノーマンの選択は間違いではないと思いました。そしてラウドネスは何をやってもラウドネスである。

この作品は高額でした。でも色んな付属品が付いており、値段以上ニトリと言いたくなるほど、お得感があった。何より知った気でいたラウドネスの歴史、その一端に触れることが出来た、その一点だけで今作をゲットした価値があると言える。

それと山田雅樹が加入した一発目のアルバムに収録されたFIRESTORMって、この時代、既にあった音源だというのも驚き、だってリリース路にそんな話をしていなかった。むしろ沢田泰司の為に、X-JAPANぽい曲をやったみたいな雰囲気だった。それだけに、いい意味でのだまし討ちである。

個人的に今作を聴き、改めてTHUNDER IN THE EASTの良さを噛みしめた。そして思うのは、このデモを正式にレコーディングしてリリースして欲しいと思う。真のTHUNDER IN THE EASTと言えるアルバムを作って欲しいねぇ。
あんパンさんの叩くFIRESTORMってめっちゃカッコ良さそう。円熟味を増した二井原実先輩の歌声で魅了されたい。山下昌良のベースもエグいよ、全然ちゃうやん。そして今度は高崎が聴き手をズタズタにする刺激的なギターを弾いて欲しいねぇ。

とにかくデモだが完成度の高さと熱量に圧倒された。そして本編よりもカッコいいと思う人は続出したでしょうね。
プレス枚数が少ないので、知っている人が少ない。だからこそ、なんとしてでも世に出して欲しい気合い張りまくりの一枚です。

カッコいいわ、リンダ困っちゃうと腰振るくらい、ラウドネスの超カッコイイ音に痺れました。デモが本編超える好例ですよね。

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