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Crusade of Heavy Metal / Orions Sword
失恋船長 ★★★ (2023-03-19 17:35:30)
スウェーデン産のメタルバンドのコンピ作。デモ音源をひとまとめにしたモノですが、流石はCult Metal Classics Records、マニアのハートを鷲づかみますよね。初期の頃はオジーサバスやディオサバスの影響を受けたサウンドを展開、シケシケの枯専英国テイストを導入した北欧風味のあるサウンドは、あるようでないスタイル。時にはフォーキーなメロディまで飛び出し勇ましく闊歩するヘヴィメタルスタイルまで見せつけ、自分たちのルーツと時代に合わせ音楽性が進化する様を見せつけています。

お世辞にも音質が良いとは言えません。けして大きいとは言えないスウェーデンのメタルシーン、限られた環境の中で積み重ね研磨された音楽性、その海のものとも山のものともつかぬ、バンドサウンドは磨けば光る原石の如き魅力に溢れています。

けして大味にならないメロディの丁寧な紡ぎ方、全体を包み込む妖しげなダークテイスト、永久凍土の氷河で眠る人類創世前に世を支配した魔のモノ達。そういうイーブルタッチが北欧、メロディックというフィルターを通して展開しているのが最大のポイントでしょう。
サバスのドゥーム感が苦手な人には、こっちの方がウケそうですね。またテンションの上がるスピードナンバーもありますし、無名のバンドと敬遠せずに、世に出なかった良品を楽しんで欲しいです。
まぁメリハリのない音質ですから、少々ダレるんですけど、21曲入なんで前半後半に分ける事を進めたいです。

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