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New Eyes / MAGIC DANCE
火薬バカ一代 ★★★ (2023-06-10 00:02:34)
MAGIC DANCEは、ニューヨーク州ロングアイランド出身のマルチ・アーティスト、ジョン・シーカによって立ち上げられたメロハー・プロジェクト。作詞/作曲/プロデュースは勿論、全ての楽器もこなす地道な自主制作体制の活動が実を結びFRONTIERS RECORDSとの契約をゲット、2018年発表の本3rdアルバムで目出度く日本デビューを飾っています。
当時予備知識も何もなく、店頭で見かけてバンド名の響きと美麗なジャケットに惹かれて購入した作品でしたが、いや当たりでした。FRONTIERS RECORDSと気心の知れたミュージシャンのバックアップを得てバンドとしての態勢を整えたジョン・シーカが奏でるのは、リヴァーブを深めにかけた音作りと、クセのない伸びやかな歌声、それに透明感を湛えたキャッチーなメロディが映える、ドリーミンなAOR/ハードポップ・サウンド。その素晴らしさにゃ「ジャケ買いしとくもんだなぁ」としみじみと思わされましたよ。
初期作はもっとエレポップ寄りの作風だったそうですが、本作では軽快に踊るGが心地よいエッジを楽曲に与えてくれていて、OPナンバーに相応しい爽快感と高揚感を運んでくる①から、ドラマティックかつ抒情的に本編の幕を下ろす表題曲⑩に至るまで、駄曲の類は一切見当たらないハイクオリティっぷり。中でも北欧メロディアス・ハードに通じる冷ややかな美旋律が哀しげに駆け抜けていく⑥は、バンドがアルバムのリーダー・トラックに選出したのも納得の名曲に仕上がっています。
梅雨を迎えてこれから蒸し暑さを増していく寝苦しい夜のお供に最適な、バンド名に相応しく忘我の境地へと誘われる1枚。
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