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Noble Savage / VIRGIN STEELE
失恋船長 ★★★ (2023-07-01 16:06:23)
バンドの創始者であるジャック・スターが裁判に負けバンド名を引き継げなかったとい逸話もあるが、バンドにとっては方向性が確立した記念碑的なアルバムでもある。でもJack Starr's Burning StarrのNo Turning Back!ではキーボードとしてデビッド・デフェイスが参加したり、喧嘩別れしたわけじゃないのかな?なんて疑問もあったりと気になるところですよね。1986年にExorcistもあったしねぇ。などと深読みしたくなる時期にリリースされた一枚なのですが、迷いのない方向性、イニシアチブをデビットが完全に掌握した事でバンドサウンドが確立。
シンガーとして成長著しいデビットの指揮下にあるメロディックかつパワフルなサウンドは、胸焼けを起こしそうな濃いサウンドとは一線を画すモノであり、その濃密なドラマ性を無駄なく聴かせてくれる。
このバンドの歴史は今作から始まったと言っても過言ではないでしょうね。勝負となった3枚目のフルアルバム。見事に彼らは打ち勝ちました。デビュー時の評価、日本ではへなちょこシンガーの汚名を着せられ、有名な批評家が言うから、誰かの批評に乗っかるだけの永遠のニワカリスナーによって、今もって日本では人気薄ですが、そういう当時の批評を知らない若い人には、クラシカルなアメリカンパワーメタルサウンドとして、是非ともトライして欲しい一枚ですよね。

欧州系とは違うメロセンスとドラマ。濃いめの味付けを中和するバッキングのキーボード、こういう粋なサウンドは我が国でも確実に需要のある音楽性だけに、くだらない万年ニワカリスナーに引っ張られない健全な耳で音楽に向き合って欲しい。

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