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Belladonna / BELLADONNA
失恋船長 ★★★ (2023-08-21 10:39:14)
ANTHRAXを解雇されたと記憶しているジョーイ・ベラドンナ。しばらく音沙汰が無かったのだが、無名の新人を引き連れ自身のバンドを結成。1995年に今作をリリースとなるのだが、個人的にはシャリシャリとしたギターの音が好きになれず、ほとんど聴くことがなくラックの底へと潜っていった。
数十年ぶりに聴いたが、やはりギターの音は苦手だが、グランジ・オルタナ全盛の時代に自分の音で勝負していた事実に驚いた。古典的なクラシックアメリカンパワーメタル/スラッシュサウンドは、過激に走る分けではないが地に足の付いたパフォーマンスで魅了。なにより、今聴いても古さを感じさせない独特の世界観を有しており、これは古典に根ざしただけでは無い、新時代を迎え撃つ気概が音に乗っていると言うことだろう。ちゃんとモダンさも取り込む、そこにベラドンナの風格のある歌声が、圧倒しているという状態が音に現れている。
とは言え、キメ曲一発がないというのか、ベラドンナの歌が前に出ているが、けしてメロディックではないというのは、いささか日本人の耳には退屈に聞こえてしまうのだろう。個人的にはストレスを感じないのだが、おもろないという人の気持ちも大いに分かる。

スラッシュメタルの世界でもメロディをしっかりと追いかけ力強く歌い上げる彼が、ラップやミクスチャー系が似合いとは思えないので、ここで聴ける歌声こそ彼の魅力なんだろう。
そして久しぶりに聴いたが、このミックスは苦手である。

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