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Zero Four One / Glasgow
火薬バカ一代 ★★★ (2024-06-07 00:46:21)
BOSTON、CHICAGO、KANSAS等、国や都市の名前をバンド名として採用するパターンは結構あって、スコットランド出身のこのGLASGOWもそうしたバンドの一つ。本作は彼らがドン・エイリー(Key)やHEAVY PETTIN’のメンバーをゲストに迎えてレコーディングを行い、SONET RECORDSから'87年に発表した1stアルバム(アルバム・タイトルはグラスゴーの市内局番に因むという徹底ぶり)。先日CD屋に立ち寄ったら、とっくの昔に廃盤となっていた国内盤がまさかのリマスター再発されており「これは夢か幻か」と思わず目を疑ってしまいましたよ。ジャケットが変更されていて最初気が付きませんでしたが。
本作で披露されているのは、SHYやTOBRUKといった同郷バンドに通じるKeyをたっぷりとフィーチュアしたメロディアスHR。哀愁のメロディのみならず、明るいポップ・センスも生かされたこの手のサウンドを歌うには、熱唱型Voの声質がやや重な印象が拭えないものの(でも歌自体は非常に上手い)、個人的にはこのくぐもった声質がいかにも「ブリティッシュ!」な魅力を主張しているようで嫌いにはなれません。というかむしろセールス・ポイントでしょ?と。バラード⑦の素晴らしさなんてこのVoあったればこそですし、キャッチーに弾む②、一転重厚かつドラマティックに展開する③、清涼感を振りまきながらアップテンポで駆け抜けていく④、何となくRAINBOWの“SINCE YOU BEEN GONE”を思い出したりもする⑤…と、連続する逸曲の数々を聴けば、廃盤の国内盤が未だ5桁のプレミア価格で取引されている理由も分かるというものです。
いずれリリースされるであろう復活作を、本作を聴きながら楽しみに待ちますよ。

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