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Age of Steel / CLOVEN HOOF
失恋船長 ★★★ (2024-06-17 16:58:31)
リー・ペインがいればバンドは続く、メンバーチェンジも行われたが、その音楽性に陰りは見えない。とは言えメイデンみたいな②を前向きに捉えるのか、少々やり過ぎだよで興ざめするかで評価も分かれるだろう。なんたって国内盤もリリースされているくらいだから、クオリティは保証できるが、個人的には3枚目みたいなアルバムが聴きたい。ちょっとやり過ぎだ。ドラマティックなオープニングナンバーが素晴らしかったので気にはなるが、些細な事を受け流せれば、その後もテンションの高いサウンドが続く。

ここにきて、往年の空気を纏いつつも強靱なメタルサウンドを披露。80年代に素晴らしいアルバムをリリースするも何故か黙殺された運のないバンド。まぁSATANとかも同じ運命だったような気がしますが、古典的なスタンスを愛するマニアにとっては、今作は強烈なインパクトを残すでしょうね。
シンガーのジョージ・コールも2作目という事もありバンドに馴染んできた、キーボードの使い方も効果的、NWOBHMと近代的メタルのハイブリッドサウンドに貢献している。新機軸に挑んでいるが、それがオールドスクールな流儀の中での出来事だから、古典ファンにとっては余計な心配はいらない。このストレスフリーな環境は望ましいのだが、耳の肥えたファンにとっては気になる点がないと言えば嘘になるだろう。

そこが大きく評価を分ける。これは②以外でも目に付く事が多々あるが、アグレッシブかつパワフルな古典サウンドが全ての疑念を打ち砕くだけのパワーは内包している。厄介なことをやりやがったなリー・ペインである。

メタル初心者には、こういうのがクラシカルなメタルなんだよと教えたい。

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