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Tokyo Tales / BLIND GUARDIAN
火薬バカ一代 ★★ (2007-10-14 16:51:00)
BLIND GUARDIANが、'92年12月に行った初の日本ツアーの模様を捉えたライブ・アルバム。(リリースは'93年)
「観客は100点満点だったけど、僕らはそうじゃなかった」とライナー・ノーツで語っている通り、メンバー的には
ラフな演奏や、カレ・トラップが手掛けたサウンド・プロダクションに多少の悔いが残っているようだが、
どうしてどうして。ラフな演奏はライブならではの「勢い」を伝えてくれるし、音質面での不満も、
少なくとも個人的には殆ど感じられない。(歓声に手を加えている部分がモロバレの編集はちょっとアレだけど)
1stから4thアルバムの美味しい部分を収録した選曲は、初期ブラガのベスト盤としての機能も果たし、
綿密且つ複雑、壮大にしてドラマチックな現在の彼らのサウンドとは異なる、ストレートでスピーディな
初期メロディック・パワー・メタル時代の彼らの魅力を総括する、ハイテンションな内容に仕上がっている。
それにしても凄まじきは「100点満点」と評されたファンの歌声で、時にハンズィ・キアシュ(Vo)のそれを
かき消さんばかりの大合唱は、当時、ブラガ人気がヨーロッパ以上に日本で高かった事実を端的に物語っている。
嘗て、ここまでファンの歌声がフィーチュアされたメタル・バンドのライブ・アルバムがあっただろうか?いや、ない(反語)
特に、名曲“MAJESTY"における盛り上がりっぷりや、ラストをドラマチックに締める“LOST IN THE TWILIGHT HALL"から、
大団円と言うべきノリノリな“BARBARA ANN"への流れは圧巻としか。何度聴いても鳥肌を誘発させられます。
BLIND GUARDIANのライブの楽しみ方を世界中に啓蒙したという意味で、海外のファンからも高く評価されているというのも
納得の1枚。金がなく、当時、ライブをパスした己の行動が悔やんでも悔やみきれません。

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