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New Obscurantis Order / ANOREXIA NERVOSA
29 ★★ (2002-01-24 02:16:00)
最近購入して、実はすごいヘビーローテしている一枚。フランスのブラックメタルバンドの3rdです。
これまでにもデスメタルなのに非常にシンフォニックで美しいアレンジをしているバンドはいくつかありました。効果的なシンセサイザーでドラマティックさを演出したEMPEROR、生の弦楽カルテットを上手く活用して独自の空気を作り上げたDARK LUNACY、シンフォアレンジがとにかく大仰に展開を煽るDIMMU BORGURなど…。しかしこの“神経性拒食症"という意味の変わった名前のバンドはそのどの方法論にも当てはまらない画期的な方向性を提示してきました。
大仰で超派手派手なKey/シンセが導入されてますが、驚いたのはこれらのKeyが味付けに終わらずに、凄まじい速さで突っ走る他の楽器と一緒にユニゾンで凄まじい勢いでドラマティックに疾走していくスタイルです。これはかなり衝撃的!
とは言っても、実はどんな人にもオススメできる代物でもないんです。まずVoが凄まじいデスVo!いやー、最近はメロデスとかゴシック寄りのデスメタルばかり聴いていたので、久しぶりにガツンとやられました。とにかく苦痛とか憎悪とかそういう全ての感情を吐き出すかのような咆哮は凄まじいの一言。
音質が若干篭り気味なのと、アルバム1枚を通して聴くとイマイチ起伏に欠けている点が残念。あえて例えるなら、CRADLE OF FILTHとBAL-SAGOTHとAPOCALYPTICAを足して3で割ったバンドで、今さら変声期を迎えてギャアギャア声が出なくなったダニ・フィルスがVoとるといった感じです。(我ながら強引すぎるなぁ)
かなり強烈な1枚でした。とてもじゃないけどデス初心者にはススメられません。

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