この曲を聴け! 

Cross Purposes / BLACK SABBATH
ムッチー ★★★ (2009-12-23 00:31:00)
自分もいおっみさんと全く同じようなことを感じました。
この作品は前作のヘヴィネス路線とは全然違いますが,それ以前の様式美3部作とも一線を画しています。
あれらのアルバムほど歌メロを前面に押し出しているわけではなく,リフの押しが強くなってます。
でもそのリフがやたらグルーヴィでしっくりこないうえ,歌メロとも噛み合ってなく,どこか違和感があります。
やはりギーザーがまだ残ってる影響なんでしょうか・・・。トニー・マーティンがすごく歌いづらそうです・・・。
③"Psychophobia"・⑤"Immaculate Deception"・⑦"Back To Eden"などでその傾向が感じられるし,
ドゥーミーな④"Virtual Death"なんて持ち味を思いっきり殺されちゃってて,う~ん・・・。
自分はトニー・マーティン大好きなんで,『HEADLESS CROSS』や『TYR』でのような,
伸び伸びとしていて惚れ惚れとさせられるようなヴォーカルが聴きたかったなと切に思います・・・。

と,こう書くと不満タラタラなのかと思われそうですが,全然そんなことはありません。
むしろ,名作といっても差支えないと思っています。
初めはあの3部作を期待し過ぎる余りにガッカリ感が強かったですが,何回も聴くとこの良さが分かりました。
②"Cross Of Thorns"・⑥"Dying For Love"・⑧"The Hand That Rocks The Cradle"・⑨"Cardinal Sin"は超名曲だと思うし、①"I Witness"・⑤"Immaculate Deception"・⑪"What's The Use"もかなり好きです。
それに,各曲に個性があってつかみやすいし,アルバム全体のバランス・配置もいいですしね。
でも,トニー・マーティン時代の『THE ETERNAL IDOL』・『HEADLESS CROSS』・『TYR』の3部作は,
どれも自分にとって超名盤で愛おしく,このアルバムもそれらに並べる可能性を秘めてたと思うんですが・・・。
個人的には,「かなりいいアルバムなんだけど,実に惜しいなぁ・・・」という感覚が残るアルバムです。

とはいえ,なんだかんだ言いつつも,やっぱり自分はこういう音楽性は大好きなので,
お気に入りのアルバムなんですけどね。特に"Cardinal Sin"はヤッバい!最高の1曲です!
そして,自分の場合は,"Psychophobia"・"Virtual Death"・"Back To Eden"・"Evil Eye"の4曲は,
どうも飛ばしてしまうことが多いので,もしこれらを抜いた上記7曲だけで構成されたアルバムだったとしたら,
全くもって隙の無い,至高の1枚になってたかなとも思います。
まぁ,全曲名曲なんてアルバムは滅多にないですし,
逆にこれだけ超超名曲が何曲も収録されているアルバムも滅多にないと思うわけですよ。
①②⑤⑧⑨なんてメッチャ心にズブリズブリときて,何度も何度も聴いてしまいます。
要は後期BLACK SABBATHはやっぱ最高!これに尽きます!

・・・え~と,なんか言ってることがあっちゃいったりこっちゃいったりでスイマセンね(笑)。
聴き込んで印象が変わるたびにどんどん追記していったもんで。
今では,自分にとってはこのアルバムも,愛してやまない,決して欠かせない存在になってます。
っんとにまったく,なんて素晴らしい音楽たちなんだ!
何曲かは未だにあまり好きになれない曲もあるけど,大大大好きな曲がこんなにもあるんだもん,
文句なんて付ける気は一切ありませんよ!ええ!
こいつらを聴いていると,いつでも心の奥深くから,悲哀に満ちた熱さがこみあげてくるぜ!!!

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