この曲を聴け! 

Thunder and Lightning / THIN LIZZY
いおっみ ★★ (2007-11-26 03:30:00)
ジョン・サイクスが全面参加した唯一のスタジオアルバムにして最終作。
「RENEGADE」と同じくクリス・タンガリーディスとバンド自身のプロデュース。
●ブリティッシュHM衝撃の快作
前作「RENEGADE」のAngel Of Deathを発展させたかのようなメタル路線の本作は、フィルの愛弟子ジョン・サイクスが弾きまくるLIZZY随一のハード&ヘヴィな作品であり、NWOBHM最後期に燦然と輝く名盤だろう。
中途半端な「RENEGADE」では疑問だったクリスのプロデュース、ダーレン・ワートンのエネルギッシュなフレーズも今回は見事にフィットしている。
それにつられるようにフィル、スコット、ダウニーも熱演を繰り広げ、枯れてしまった声でさえ時代を反映したアグレッションとタフネスに一役買って聞こえる。
解散寸前とはとても思えない徹底的なハイテンションアルバムだ。
また、その異色なサウンド故に「これぞLIZZY!!」とは言えない点、サイクス人気から「THIN LIZZYに興味はないけど、このアルバムは好き」というファンを生み出した点で「BLACK ROSE」と非常に似たポジションのアルバムとも言える。
●関連作品
シングルB面にThe Sun Goes Downのリミックスバージョンがある。
また、本作にも「BLACK ROSE」と同じくデモ・ブートレッグがあり、そこにはDon't Let It Slip Awayなる未発表曲が収録されている。
そのデモにはないものの、フィルとの出会いともなったサイクスのPlease Don't Leave Meはダウニー、ワートンも共演している「プレLIZZYバラード」。
サイクスにとってのParisienne Walkways、Spanish Guitarに当たる曲と言えるだろう。
後の「LOVELAND」ではフィルのアウトテイクを使用して同曲をリメイクしている。
→同意