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JUDAS PRIEST
H・W ★★ (2002-05-23 01:53:00)
YOSIさんの長大な文章を読んで、「やっぱりPRIESTのファンは違うなあ」などと思った僕ですが、ひとつ問題提起です。
PRIESTが「一般リスナーの抱くHM像」にこだわらず、「格好よければ何でもあり」で常に新しい要素を取り入れながら前進してきたのであれば、なぜにロブ・ハルフォードはバンドを去らなければならなかったのでしょうか。
ロブは、「最前線の音楽」と「HM」のギャップに苦しんだといいます。要するに、自分のやっている音楽が「いまどきダサいもの」になってしまうのを恐れたわけですが、グレンが本当に「新しいもの好きで何でもあり」ならば、ロブがそういう苦悩にさいなまれる事はなかったのではないか、と。
グレンは信念の男です。流行の要素を取り入れながら、しかし彼の目指したものはやっぱり、「今を生きるヘヴィー・メタル」なのであって、決して「今を生きるロック」とか「今を生きる音楽」ではないように思います。
グレンのヘヴィー・メタル・パイオニアとしての自覚、信念は、多分、他の誰よりも強い。
だから彼は、愛するHMを現在の音楽として生き長らえらせるために、パロディーになってしまわないように、様々な「流行の要素」を取り入れてきたのです。
すなわち、どんな要素を取り入れても結局「グレンの音」すなわち「HM的」になってしまうのは、偶然なのではなく、彼のHMに対するこだわりではないのでしょうか。
グレンが、そういう「HM要素」にこだわりを持っていたからこそ、ロブは「ダメだ、このままでは若いやつらにダサいと思われてしまう」とか感じてしまったのでしょう。
ところが結果的に時代はロブが思ったほど「アンチHM」に傾かない。HMと距離があると思われたグランジ、ラウドロック系の若者たちがこぞって伝統的HMバンドに対するリスペクトを表明し、特にロブ自身もライブ参加したBLACK SABBATHに対する崇拝は熱狂的なまでに盛り上がっている。
ブルース・ディッキンソンの舞い戻ったMAIDENもくっさいメタルで復帰したにもかかわらず、各地で大人気。
ロブはそれを肌で感じただけに、「ああ、HMでいいんじゃん」と気付く。
いま、グレンは手ごたえを感じているはずです。「ほらみろロブ!時代はHMを見捨てる事はないだろう。」

・・・やっぱり僕は思うのです。JUDAS PRIESTは信念のバンドだ、と。

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