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JUDAS PRIEST
YOSI ★★ (2002-10-06 21:05:00)
何を進化で何を変化ととらえるかは人それぞれと思うんですが、僕は進化=変化だと考えてます。つまり例えば「生物の進化」を考えてみてもアメーバみたいなのから徐々に高等な生物へ変化するのが進化。ただ除々に変化するのが進化なら分かりやすいけど、たまに一足飛びに突然変異することもあるでしょう。これも進化。多分多くの人が定義する「音楽における進化」ってのは「方向性を大きく変えず、曲や演奏や録音技術を向上させること」て感じだと思いますが、僕的にはそれは「進化」というより「成長」。人間が自然に子供から大人になっても「進化」とはいわないと思うけど、それに近い気がする。何を言いたいかというと多くの人が「進化=良いこと」で「変化=悪いこと」と考えておられるけど、僕的にはこう考えてます。「音楽における進化とは緩やかな変化」だと。つまり多くの人が前作と比較して連続性を感じやすいものを「進化」、階段を飛び登るような突然変異的なものが「変化」。ただしこの「変化」とは別の変化もあるとは思います。それは全く過去の経歴、仮定を無視して否定して捨て去るような「変化」。これはバンド名は変わらなくとも別バンドとしてとらえたほうがよいもの。
で、問題のPRIESTがこのどちらの変化にあたるのか?僕的には間違いなく前者です。もう一度いうと、「過去を継承しつつ、同時に急激な変化も伴う進化」だと思います。同じ階段をずっと上ってきているんだけど、階段を一段跳び、二段跳びに駆け上がったからファンが追いつけなくなっただけ。そして本人達にとっては急激な変化とは決して考えていないはず。僕達が忘れがちなのは、ミュージシャンというのはアルバムとアルバムのブランクの間にも進化を続けているということ。「PAINKILLER」から「JUGULATOR」までのアルバムが出せなかった空白中にもPRIESTはずっと進化を続けていて、それが「JUGULATOR」で爆発しただけ。よく言われることだけど、もしその2枚の間に数枚のアルバムを挟んで除々に変化していったなら多くのファンが「正統進化」ととらえたはず。そしてもしロブが脱退していなくとも多分結果は大きく変わらないと思う。なぜなら現在のロブは確かに本家よりも正統派メタルよりの音楽をやってるが、しかし思い出せばロブこそメンバーで最も新しいもの好きで変化を好む人間のはず。FIGHTやTWOを考えれば明らかで、それと比べればグレンやK.Kなんて保守的といってもよいくらい。

だから僕は、現在のPRIESTを「昔と別物」とか「異常変化」というふうに決めつけて欲しくないし、またその変化の理由を「ロブが抜けたから」と考えて欲しくない。はっきり言ってもしロブがやめなくたって、今ごろもっとPRIESTは激しく変化していた可能性だってあるのだ。あくまで仮定だし、もしそうでも僕は応援しているだろうが。
現在のPRIESTのあり方、音楽の作り方は昔と全く変わっていないし、メンバーチェンジがPRIESTのアイデンティティを失わせたのでは断じてない。Voの個性に合わせた曲作りにおけるマイナーチェンジはあるだろうし、ロブよりリッパ-の方がアグレッシヴでブルータルに歌えるという事実が音楽の方向に影響を与えているということもありえる。でも、PRIESTは音楽的創造力において何も失ってはいないし、過去を切り捨てたわけではない。METALLICAの話が出ましたが、彼らについて批判も意見も僕には全く無いしここで引き合いに出すのも無意味ですが、これから彼らが80年代に作ったような曲を作ることはまず無いだろうが、PRIESTなら当然ありえる。それは「DEMOLITION」を聴けば明らかだと思う。あの作品で彼らは初期の頃を思わせるバラードや80年代にあったようなハードロック曲、「PAINKILLER」にあってもおかしくない疾走曲なども、披露している。もちろんそれまでにないタイプの進化した姿も見せている。今のPRIESTは非常に健全で理想的な姿であると思う。

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