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JUDAS PRIEST
YOSI ★★ (2003-03-15 23:34:00)
うにぶさん、C3さんお二方に激しく同意します。まあ確かに今のPRIESTは落ち目です。ただ忘れてはならないのは、長いPRIESTの歴史で、おそらく今以上の落ち目になったことは少なくないということです。ロブがいた時代でも。もちろん僕は後追いファンで、当時のことを直で知るわけではないですが。例えば、「BRITISH STEEL」は本国英国でのブレイクにつながった作品ですが、ここ日本では逆に「英国らしい泣きがない」と叩かれてました。その英国で評価されているのに。「POINT OF ENTRY」はアメリカでのブレイクのきっかけとなったのですが、日本はおろか英国でも散々叩かれ、忘れ去られていきました。あの頃のPRIESTって来日すらしていない。70年代末には1年あまりで2回も来日するほどの人気だったのに。はっきりいって日本ではすでに「終わった存在だったのでは」。「TURBO」の時は作品が賛否両論でもその全ニ作の人気の余生があるから、来日もしているけど、その次の「RAM IT DOWN」は良い作品なのに、やはり来日できず、ロブすら解散を匂わすほどバンド自体がへこんでいた。まああの「裁判」とか「PMRCからの批判」とか音楽以外の問題が多すぎたかもしれませんが。そして当然の事ですが、「悪夢のロブ脱退」。ここ数年でバンドファンになった人には直接分かりづらいと思いますが、95年あたりの僕がPRIESTファンになった頃は、誰もがバンドは再起不能というかもはや存在しないと考えていた。復活前夜の期待と不安に満ちた時期のことは、あの当時を経験したファンには懐かしい思い出のはず。
それらの「苦難の歴史」に比べれば、現在は、少なくともファンが思うほどバンド本人達は落ちこんでも意気消沈してもいないはず。素晴らしいVoがおり、アルバムごとに来日も出来る。ライブ会場は小さくとも全世界を隅々まで回るようなツアーも出来る。メジャーレーベルと契約してもいる。といった具合に、彼らほど苦労してきたバンドならば、今の状況など何ら不幸じゃない。むしろPRIESTの歴史で商業的に成功した幸せな時代の方が少なく、多くのファンはその時代を懐かしんで「ロブがいた過去」を過大評価していると思うんですよ。最高に成功していたといわれる「復讐の叫び」、「背徳の掟」の二作だって実は商業的にはたいしたことない、せいぜい全米17位とかでしたよ確か。もっとショボイ一発屋だって、全米1位とか簡単にとっていた「HMバブル」の80年代にすら、「一発屋にすらなれなかった」バンドがPRIESTなんです。PRIESTを支えているのは、いつの時代も「少ないが熱狂的なファン」です。そしてPRIESTをメタルゴッドと呼ぶのは一般ファンよりむしろ、ミュージシャン。先鋭的センスを持つミュージシャンに高く評価される「ミュージシャンズ・ミュージシャン」だからこそ、彼らは商業的に小当たりしかなくとも、音楽シーンで尊敬されているのです。一時的にバカ売れしてもミュージシャン仲間から否定されるバンドは長続きしない。それと対極なのがPRIEST。そして、音楽が芸術的に価値が高いからこそ、発表当時は理解されなくとも、後世で再評価されることも多い。先の「BRITISH~」も「TURBO」も。そしてきっと「JUGULATOR」も「DEMOLITION」もきっと後世では再評価されると信じてます。そのときまでバンドが頑張って存続してほしいと願わずにはいられないのです。
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