この曲を聴け! 

Slang / DEF LEPPARD
クーカイ ★★ (2002-07-04 23:31:00)
'96年発表。スタジオ作としては6作目。
この作品の最大の特徴は、アコースティックなアレンジを施された曲
が多いことが挙げられる。そしてアルバムジャケットや2曲目に代表
されるように、オリエンタルなムードが漂っている。
そこまでは良い。そこまでは良いのだが、二つの理由で本作は傑作ア
ルバムになり損ねているのである。
まず、一つ目。ヴィヴィアン=キャンベルに気を使いすぎ。
よりによって毒にも薬にもならないポップソング「WORK IT
OUT」(いや、決して悪い曲ではないのだ。ただ、本作に収められ
て全体の雰囲気を乱していることが気に入らないのだ)を収録しただ
けでなく、1stシングルにカットするとは。
二つ目。メロコアやファンパンク勢に影響されたのか、シンプルでポ
ップでやけに明るい楽曲が収録されていること。
「SLANG」はいらなかった。これも悪い曲ではないのだが、本作
の中では思い切り浮いている。
この2曲は収録せず、インド風でも東洋音階でもなんでもいいから、
LEPPSにとっての「KASHMIR」になるような、本作を代表
する大作を収録すればよかった。そうすれば本作は間違いなく傑作ア
ルバムとなっていたであろうに・・・。
ちなみに①は「SLANG」のシングルにオリジナル・ヴァージョン
を収録。アルバム収録ヴァージョンも、テクノっぽい味付けをし、ダ
ークな雰囲気でなかなか格好良いが、オリジナルのほうはトリッキー
なギターソロが聴け、純正のHR曲になっている。おすすめ。
まあ、うだうだ書いたが決して悪い作品ではない。私もきくさんの意
見に賛意を表したい。

→同意