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Slang / DEF LEPPARD
線香花火 ★★ (2005-04-29 16:41:00)
1996年、という彼らにとってとても難しい時期に出されたアルバムです。臨場感のあるボーカルの音の録り方、テクノロジーの導入、
などなど新しい要素を模索しているのですが、どうしても消化不良というか中途半端な印象も否めないかもしれません。
「ヒステリア」があれだけ完全無欠なアルバムだったことから、それ以降の作品はどうしてもスケールダウンしてしまった印象も
ぬぐいきれないのですが、世間では「失敗作」とされているこのアルバムも聴くべきところがないわけではないと思います。
「オール・アイ・ウォント・イズ・エヴリシング」や「ブリーズ・ア・サイ」といった曲ではこれまでになくジョー・エリオットの
「声」が大切にされていると思うし、明らかに新機軸の「トゥルース」「スラング」「ワーク・イット・アウト」などといった曲では彼ららしさと
「時代の音」を掛け合わせたような「ダサかっこよさ」も。
彼らにとっては「過渡的」な作品と理解できないこともないけど、次作の「ユーフォリア」が「スラング」で追求していた
「色」があまりうかがえないアルバムになってしまったのは少し残念かも。
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