この曲を聴け! 

JUDAS PRIEST
YOSI(新) ★★ (2003-12-31 12:38:00)
いまだに僕は思うんですよ。ロブの顔(ルックス、イメージという意味)にリッパ-の声っていうのが究極のPRIESTのVoだって。結局リッパ-に足りなかったのはそういう「看板」としてのインパクトだけだと思うんです。ICED EARTHの新曲を聴いてますます思うのは、リッパ-はロブ以上にロブっぽく歌える人で、PRIEST時代は自分の個性を出すために、あえてロブっぽく歌わなかったんだなって。実際名前だけロブを戻したことにしておいて、実際リッパ-にロブそっくりにアルバムで歌わせても、「やったーさすがロブ!」って狂喜する人いっぱいいますよ。多分。
やっぱ僕心配なのは、みんなロブに過剰な期待かけすぎてるんじゃないかって、あのじいさんに。ここが重要なんですけど、現在のロブってPRIEST時代よりもはるかにルックス的には格好いいんですよ。でもPRIEST時代のロブってそこまでカッコ良かったっけ。リアルタイムでは知らないけど、写真や映像とかで判断する限り、メンバー中一番冴えないルックスなのがロブだと思うんですけど。70年代の再初期は、「ロバート・プラントが崩れたような長髪優男」、「STAINED CLASS」時はひ弱で優しげなお坊ちゃん、「IN THE EAST」ではなんかサングラスつけたらタモリみたい、「BRITISH STEEL」では、ヘンテコなおかっぱ頭、80年代後期は頭が薄くなってきてたし。で、開き直ってスキンヘッドにしたら、尖った頭と耳が宇宙人みたいで予想外にカッコ良くて現在に至る。ほかにもロブって凄く目元口元が甘いというかやさしげで、それを隠すための対策があの「歌うときの苦悶の表情」であり、トレンドマークとなりつつあるサングラスと口元のヒゲだと思うんですよ。勘違いしないで頂きたいのは、これはロブをけなしているんではなくて、むしろ尊敬しているんですよ。つまりロブは多くの人が考えているほど、生まれつきのカリスマ性を備えているんではなくて、むしろ自分のルックスにコンプレックスを持ってて、それを工夫と試行錯誤によって、自分を最高に格好良く見せる苦労をしてきて、それが実を結んだのは実はつい最近だと。往年のPRIESTを考えるに、明らかに素で格好良いのはK.Kであり、彼が女性ファンの人気を集めまくりだろうと。それでグレンの落ちついた知的な感じは男が憧れる渋さだと。でもルックス的に今ほどインパクトもなく、まだゲイであることをカミングアウトしていなかった頃のロブってどういう層のファンがいたのか不明。「圧倒的な歌唱を誇るVo」という以上のどんなカリスマ性があったんだろうかって思いません。つまり今のロブは往年以上に「HMの看板・代名詞」という評価と期待が膨れ上がりすぎている。そしてその強烈なルックスのロブに皆が期待するのは、80年代~90年代の歌唱というわけですが、これがかなり無理がある。スタジオアルバムなら今でも相当な歌唱を聴かせてくれるのは間違いないですが、ライブではそうか?僕FREEWHEL BURNINGの最新のライブとかネット上で探して聴きましたけど、原型全くとどめてませんよ。かなり辛そう。あれとかPAINKILLERとかをアルバムそのままの歌は期待しすぎないほうがいい。それよりは今のロブが歌いやすい声域で、ロブならではの魅力が味わえる、LOVE BITESとかをやって欲しいです個人的には。特にPAINKILLERなんてリッパ-が歌って一番批判があった曲です。あの曲はアグレッシヴでありながら妖しく艶やかな声を持つロブならではの曲で、リッパ-だと荒々しいだけの曲になってしまうって。でもそれはスタジオアルバムでのロブの歌唱とライブでのリッパ-の歌唱のみを比べてませんか?今のロブが歌っても、それはかなりアルバムとは違ったものになると思うんですよ。もっと荒れた苦しそうな感じに。
長々と書きましたけど、結局多くのファンは美味しいとこどりを期待しすぎてないかって思うんですよ。全盛期よりもカッコ良いルックスを持った今のロブが、全盛期と同じかそれ以上の歌唱を披露してくれるんじゃないかって。そんなうまいこといきませんよ。僕はリッパ-在籍時から思ってたのは、名より実を、インパクトよりクオリティを、セールスよりも息の長い活動を取るならリッパ-をVoにすべきで、解散前の最後の輝き、華、セールス、ライブ規模、往年の栄光再びってのを求めるならロブ、ただし今のロブの限界ってのがあるから長期の活動はしないほうが良いって。だから冒頭のありえない思いがあるんですよ。看板だけロブで中身リッパ-、あるいは今のロブの外見で、かつてのロブの歌っていう妄想が。
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