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Persistence of Time / ANTHRAX
殺戮の聖典 ★★ (2009-03-24 06:57:00)
結果的にジョーイ・ベラドナ(Vo)が在籍しての最後のスタジオ・アルバム(企画盤を除く。)となってしまった `90年発表の5th。
プロデューサーは前作に引き続きマーク・ドッドソンを、ミックスにはMETALLICAやTESLA等を手掛けた敏腕スティーヴ・トンプソン&マイケル・バービエロを迎えている。
前作「STATE OF EUOHORIA」は、アメリカ社会の抱える問題に焦点を当てた歌詞の影響もあってか非常に暗いサウンドのアルバムであったが、「時」をテーマにした本作においても、歌詞のメッセージ性は相変わらずであるし、サウンドもこれまで以上にヘヴィであるものの、リフやメロディにかつてのキャッチーさが戻ってきたのが大きな特徴。
時計のチクタク音のイントロで始まるヘヴィなオープニング曲「TIME」、トライバルなリズムで始まるメロディアスな「BLOOD」、あまりにもヘヴィなギター・リフの「KEEP IT IN THE FAMILY」、これまたメロディアスな部類に入る本作屈指の名曲「IN MY WORLD」、メロディアスなベース・リフを奏でるインスト曲「INTRO TO REALITY」、グルーヴ感に満ちたヴォーカル・メロディ主導の「BELLY OF THE BEAST」、ジョー・ジャクソンの代表曲のハイ・テンションなカヴァー「GOT THE TIME」といったナンバーは文句なしに素晴らしいし、リズム隊による重く暗いプレイが圧巻の「GRIDLOCK」、パンキッシュなギター・リフの「H8 RED」、BLACK SABBATH直系の引き摺るような重さのイントロで始まる「ONE MAN STANDS」、スコットがヴォーカルを取るDISCHARGEのカヴァー「PROTEST SND SURVIVE」、ハード・コアな「DISCHARGE」といったバンドのルーツを露にした楽曲も悪くはないが、ジョーイの歌唱力を活かしたサウンドからは遠ざかったままであったと言える。

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