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The Ultra-Violence / DEATH ANGEL
火薬バカ一代 ★★ (2009-08-02 01:17:00)
3rd『ACT Ⅲ』で初めてDEATH ANGELのサウンドに触れた後、遡って本作を購入したのだが、“THRASHERS"のタイトル通り
ハチャメチャに疾走しまくる①がスタートした瞬間、「これ本当に同じバンド?」と思わず烏龍茶吹いた'87年発表の1stアルバム。
『ACT Ⅲ』で聴かせた整合性や実験精神はここには皆無と言ってよく、頭からケツまで、メンバーの平均年齢が
若干17歳(Dsに至っては当時僅か14歳)というピチピチの若さに任せた、衝動性溢るる前のめりな走りっぷりが全開。
未だ演奏は荒削りだが、それすらも「迫力」に転化してしまう、このウルトラ・ヴァイオレンスな勢いには圧倒されますね。
一方、そうした抜き身のアグレッションを猛り狂わせつつも、Gソロは結構メロディアスだったり、曲によっては
Voがちゃんと歌っていたり、リフ/リズム・チェンジの仕掛けられた曲展開にも緩急が持ち込まれていたりと、
既に2ndアルバム以降の作風への布石もバッチリ。その代表格と言えそうな10分以上に及ぶ大作インスト曲⑤は、
「全くダレない」と言えば嘘になるものの、聴き手を飽きさせないようにあれこれとアレンジに工夫が凝らされており、
非常に好感が持てる仕上がり。プログレ風味よりもIRON MAIDENからの影響が強く感じられる辺りも○。
本作からはDEATH ANGELの「スラッシュ・メタル・バンドとしてやりたい事は全てやり切った」感が強く感じられ、
これ以降、彼らが路線変更をするのも何となく納得できてしまう1枚でもある。
→同意