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Grand Declaration of War / MAYHEM
木札 ★★ (2007-03-25 13:49:00)
タイトルが、ブラック・メタル業界に向けたものでもあるのか、とも思える前衛的な内容。王道から遠く離れてつまり、楽曲も音質もプレイもカルト臭がない。
SATYRICONの4th、DODHEIMSGARDの3rdと発売年が近いが、新世紀を迎える前に革命起こしておこう、みたいな空気がノルウェイにあったんだろうか?大物バンドがさっさと奥義を捨ててスタイルを刷新していった点で、ノルウェイジャン・シーンには敬意を払いたいと思う。

複雑でテクニカルで忙しい楽曲は覚えにくいわエレクトロニカ方面に足を踏み入れて全体像に統一感はないわでSATYRICONの4thよりさらにわけ分かりませんが、ジャンルにこだわらなければ、ボーカルものとしてこちらのほうが普遍的な魅力があると思います。
Maniac(Vo.)といえば、ライブDVDにおける変なメイクに自傷パフォーマンスにナイフと豚であってつまりただの狂人ですが、このアルバムの大半を占める声明を読みあげるようなボーカルには堂々とした貫禄があります。素直に格好良い。エフェクトやブラック声もあって、表現の幅は広いです。「completion in science of agony」とか。

しばらくは「こんなことMAYHEMがやる必要あんのか」と思いましたが、MAYHEMがやるから意義があったのか、と今は思う。ここで蒔かれた種はシーンに全く実りませんでしたが…。
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