この曲を聴け! 

レティクル座妄想 / 筋肉少女帯
ATOSS ★★ (2005-02-19 00:16:00)
久しぶりに聴いてみた。そしてこれは久々にキタね。心に「来る」アルバム。「うひゃあ~、きっつぅ…」って感じ。とんでもない傑作だけど筋少聴いたことない人が間違って初めて手にしないことを祈るばかり。正直いってごく普通の、筋少なんて全く知らないっていう人が聴いてまともな状態でいれるかどうかはわからない。
まぁ筋少好きな身からすればこれほどまでにいつまでも酔えるというか飲まれるアルバムは他のどのバンドのCD探してもない。どこまでも自分が堕ちて行く、どこまでも塗り固めた自分が粉々に崩れていくことがここまで来るととにかく快感で仕方ない作品。
オープニングナンバーのレティクル座行超特急の少女の叫び声に間髪いれず次の曲の笑い声の渦の中に放り込まれた瞬間はもう既にヘロヘロ。ゾンビとの掛け合いの次にまともそうな曲が来てもはたして正気なのかそれとも幻覚世界の中なのかわからない。桃子の妄想世界の花園を見せられ、しまいには駄目人間は裁判で存在を認められてしまうなどもう聴き終わったあとにどうしようもない絶望感が漂う。しかしそのような絶望感・虚脱感の中にいてもなぜか口元がニヤけてしまう、そんな危ない作品だ。音楽だから音を聴いているだけのはずなのに「聴き終わる」というよりは「観終える」というほうが正しい感じ。とにかく情景が凄くはっきりと浮かぶ。
元々一般的な世界からすれば既にやばかったオーケンはこの後精神を病んでしまい入院したとか(この作品じゃなかったかな?)。

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